職人マツナガ通信

10月26日

MさんのプロジェクトM、チェーンステー作りです。
今回のMさんのフレームは、チェーンステーは合金鋼で行きます。
部材は、22.2ΦX0.8mm肉厚ものを使います。
昔の自転車構造管メーカー、石渡製作所のシリーズで言うと、019というシリーズです。
このシリーズのチューブは、末端の肉厚部が0.8mmでした。
このシリーズが、スタンダード中のスタンダードとして、多くのライダーに好かれました。
ボクのフレーム製作は、このシリーズでできたフレームの剛性がベースになっています。

まずは、チェーンステーにエンドを差し込む割を、フライス盤でいれます。
割をいれたら、右側、スプロケットがくる部分を、バーナーで熱して、叩いてつぶして、逃げをつくります。
それができたら、治具にのせてロー付け(溶接)ですね。
チェーンステー材とエンドがついたら、お次は、図面のカット寸法にあわせて、カットして、
フライス盤で、BBの突き合わせにあうように、40Φの刃物でミーリングです。
そこまでできたら、後は、フロントチェーンホィールのインナーギャが当たる部分に逃げをつくります。
これは、お手製の木製プレス機で、真円のチェーンステー材を楕円につぶします。
あとは、ロー付け部分の仕上げをして、チェーンステー材のできあがりです。
したごしらえをしていて、この部分だけは自転車の部品とわかる形ですね。
他のラグパートは、ホントにこれ、自転車になるの? という感ですよね。