職人マツナガ通信

5月21日

治具にのります。
下ごしらえのできたラグパートを治具にのせて自転車のカタチにしていきます。
まずは治具を図面通りに、シートアングル、ヘッドアングル、ハンガー下がりなどをセットしていきます。
今回はシートアングル74度30分、辺土アングル71度30分です。
下りの安定性を確保するためにハンガー下がりは70mmです。
このハンガー下がりというのは、地面からボトムブラケット中心(クランクのつく中心)までの距離を決める数字なのですが、
乗り味に非常に微妙に影響する部分のようです。
地面からの距離を上げると加速性がよくなり、コーナーでバイクをたおしてもペダルが地面に擦りにくくなります。
クリテリウムレース用にはこのハンガー下がりをあげてつくったりしていました。
また、30km位で終わってしまうホビーレースなどにも向いていますね。
ただし、重心が上になるので下りでの安定性が落ちてしまうようで、
ヨーロッパのプロカテゴリーで走っていた選手には70mmよりも下げて欲しいといるリクエストをもらったことがあります。
そういう選手からのフィードバックがぼくのバイク作りの礎となっています。
Hさんの70mm、きっと乗り心地気に入ってもらえると思うんですがね。