職人マツナガ通信

1月12日

宮城県でプロジェクトMを駆るSさんから、ウレシイ贈り物が届きました。
「素晴らしき自転車ライフ」
という本です。
本と一緒についていたメッセージに、
「自転車人生最高!」
という言葉ありました。
言葉の通り、きっと、プロジェクトMでガンガン乗って楽しんでおられるのでしょう。

Sさんのバイクには、忘れられない思い出があります。
納車日が2011年5月1日。
そうです、あの震災のあった年なのです。
なんと震災のあった日3月11日に、宮城より御来店いただき納車予定でした。
当然当日は来店できず、というか、その後音信不通となり。
Sさんの住所をたどると、宮城県で一番揺れた街でした。
もしや、何か、という心配をしておりました。
その後しばらくして電話連絡が入り無事が確認できました。
あのときは本当にホッとしましたっけ。
揺れたけど、沿岸部ではなかったので、それほどヒドイ被害ではなかったそうです。
そうして改めて、5月1日に納車したのです。
その日の職人マツナガ通信です。

「5月1日
宮城県栗原。
 東日本大震災の時、一番揺れたところです。
 本日はここにお住まいのSさんに無事納車することができました。
 震災直後は大変心配したのですが、
 一週間ほど経ったあと、無事であるご連絡を頂きホッとしました。
 幸いに地震の災害はたいしたこと無かったのですが、
こちらへ来る足がすべて滞ってしまったので、
 当分取りに来られないというご連絡でした。
 奇なるもので、3月11日、私がこのSさんのバイクの最終チェックをしているとき、まさにバイクにさわっているときにグラッときたのです。 作業台にのっていたサーベロと一緒で、忘れられない一台となりそうです。 宮城から来店されて、最終のポジションあわせをやって、そのままツーリングに出かけられていきました。 震災のストレスなどもおありのようで、まさに、待ちかねた~、という感じで、ニキニキ顔で出発されていきました。ボクもほんとにうれしいです。」

今でもプロジェクトMがSさんの自転車人生の一端をになっていると考えると、とてもうれしくなります。