職人マツナガ通信

イタリア就職記 (3)

まずはじめにやらなければならないのは、10年近く大して器用でもなく、我の強い自分を、辛抱強く雇ってくれて、色々勉強させてくれた千葉師匠に承諾をとること。

当時アマンダスポーツは、師匠と奥さんとボクの三人体制。
フレーム関係は殆どまかせてもらっていたので、自分が抜けた後の事も考えなければならない。
必要であれば後釜が育つまでは離れられない。
アマンダで学んだ技術をレースの本場で試してみたい、という自分の意向をストレートに話した。
「君のすきなようにしなさい」という承諾をもらった。

賽は投げられた。
この時点では、どこへどうやっていくかはまだ真っ白状態。
とにかく、もう後戻りはできない。
やるしかない。