職人マツナガ通信

イタリア就職記 (44)

ミラノショーでのドジ話をひとつ。

ボクがブースに立っている時、日本からの知人がやってきて、彼がショーを見て回っている間、彼の荷物(ディパック)をあずかることになりました。
イタリアはこそ泥が多いとさんざんいわれていたので、ぼくなりにブースの奥の方へ荷物をおいたつもりだったのですが。

しばらくして、フッと荷物をみると、ないではないか!
彼が帰ってきた様子もないし、これはやられたかと思い、思い返してみると、少し前に、何語を喋っているか分からない人にはなしかけられて、ボクが対応している間に、別の奴が持ち去ったらしい、なんてこった。

急いで彼を構内放送で呼び戻し、あやまると、なんとその荷物にはパスポートが入っていたとのこと。
それからが大変で、警察に被害届をだしにいって、日本大使館へパスポートの再発行を依頼しにいったり、と。

幸いにして、バックはすぐに会場内のゴミ箱からみつかりました。
とられてものも、現金とパスポートだけだったので、完全にプロの仕業のようでした。
後日談がありまして、このパスポート、数年後に東南アジアのとんでもないところで偽造パスポートとして、みつかりました。

ご本人にはホントに申し訳ないことをしたと思いましたが、また、別な意味で貴重な体験をしました。