職人マツナガ通信

アメリカ放浪記 (4)

198404.jpg
写真はデンバーをでて、ロッキー山脈の最高点を、
目指して自転車で登ったときのものです。
 
写真には9235 FT とありますから、
だいたい標高が2800m位なのですね。
天気もよく最高に気分が良くて、
空ってこんなに青かったのかと、おもった記憶があります。
 
ここを登っていたときの、今でも思い出すと、
こわいはなしがあります。
かなり長い登りを、ヘコヘコしながらのぼっていって、
ヨロヨロとようやく峠の頂上付近へさしかかったときに、
峠の茶屋みたいな、カフェ・レストランがあって、
そこの店のまえに、フランダースの犬みたいな、
バカでかい犬が寝てました。
こっちをみるなよと、思いながら、
重い足を何とかまわしてやり過ごそうとしたとき、
ムックと立ち上がり、
大声で吠えながら、走って向かって来るではありませんか。
そらく立ち上がるとボクと同じくらいの大きさの犬ですから、
ホントに、生命の危険を感じました。
(アメリカくんだりまできて、犬にかまれて死んだなんて、
あまりにも情けないはなしですから)

このとき、火事場の馬鹿力というものを、体験したと今でも思ってます。
それまで、進むのがやっとという状態だったのが、ものすごい(と思う)スプリントを発揮して、その場から逃げ出しました。
かなりしつこく吠えて居ってきた思い出があるのですが、実際はそれほどでもなかったのかもしれませんね。
とにかく、犬が諦めてくれたときの、安堵感といったらいいようがないくらいでした。