職人マツナガ通信

10月27日

手組ホィール。
何とも妙な言い方ですが、他に言いようがないようなので。
リム、スポーク、ハブっとそれぞれを単体から、手で組み上げたホィールです。
まあ、完組ホィールといわれている、既に組み上がったホィールも、実際には人の手を煩わせているのでしょうが。
プロジェクトMのオレンジ号レプリカを駆るNさんからご注文です。
Nさん、普段は、リアカンパニョーロボーラ、フロントカンパニョーロハイペロンを使っているのですが、
悪天候の時などのアルミのクリテリウムやエンデューロ向け決戦ホィールをお探しでした。
チューブラー仕様ご希望ということで、完組ホィールを探したところ、
アルミホィールのチューブラー完組ホィールというのが、世の中ほとんど無くなってしまっているんですね。
ほとんどがカーボン製のみでした。
ボクも調べてみてビックリ。
しかたなく、選択肢はローハイトのクリンチャー完組ホィールか、手組のチューブラーホィールと言うことになりました。
Nさん重量を結構きにされているようで。
おすすめの手組ホィール仕様でいくと、1500g位。
Nさん、もうひとこえ、という感じなので。
リムをアンブロシオのフォーミューラー20でご提案。
このリムカタログ表記ですと340gという軽さ。
通常だとヒルクライム専用だとか、体重の軽い女性向けにすすめていたリムです。
Nさん体重が55kgという軽量級、リムも表面硬化加工をさせているので、
昔あったマヴィックのGL330(330g)というリムより強いということで、これでいくことに。
これでいくとホィール予想重量が1350g位ということで、
Nさんも、ニンマリ。
Nさんのように、最近スポーツバイクを始められた方だと、
手組ホィールの存在も知らない場合があるんですね。
昔は、手組ホィールしかなかったですがね。
昔は、手組ホィールがくめれば、自転車稼業一人前というような指標があったのですが。
最近始めた自転車屋さんは、ホィール組? なんっすか、それ、というような事もあるんでしょうね。

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