職人マツナガ通信

3月24日

K県のKさん、おまたせ接着作業です。
リクエストの強さのカーボンチューブを、
切削作業で図面寸法にあわせていきます。
カーボンチューブは繊維が竹のと同じような構造をしているので、
へたに切ると引きつれて竹が縦に割れるような感じでささくれ立ってしまいます。
全貌を表すのはもうすぐです。

今日は懐かしい人が来店してくれました。
中山俊行さん。
ミスタートライアスロンとよばれた日本のトライアスロンのパイオニアですね。
惜しくもトライアスロンがオリンピック種目になる直前に引退をしてしまったのです
が、
現役時代はワールドカップ、世界選手権をわたりあるいていた日本を代表する選手で
した。
現在は稼業を継がれて、そのかたらトライアスロン連盟の仕事をしているとのことで
した。
ボクのフレームを気に入ってくれて、現役時代はずっとボクのものをのってくれてい
ました。
多分もう20年以上のおつき合いになるんでしょうか。
はじめてあったのはボクがまだアマンダで修業時代、
フラッとお店にやってきて、名も名乗らず当時千葉師匠がつくりはじめていたディス
クホィールをオーダーしていきました。
当時、明治大学生だった中山さんは、ハワイのアイアンマンで日本人No1をとり、
新聞やTVコマーシャルにでるような時代の寵児でした。
オーダーをして帰った後、千葉師匠と、
”今のって、もしかしたらあの中山選手なの?”と顔を見合わせたくらい、
その態度は謙虚でいばったところがなかったんですね。
その後、トライアスロンの道をまっしぐらに進むのですが、
成績を出すためには、スポンサーに縛られることもマイナス要因と考えて、
機材のほとんどをメーカーのサプライを断って自前で揃えていました。
とにかく成績があがりそうな機材は自前で試してみる、だめなら使わない。
供給をうけてしまと、いやがおでも使わなければならなくなってしまいますからね。
彼のプロ意識と向上心に惚れ込んでボクも出来る限りの強力をしてました
彼を応援すると同時にボクもたくさん勉強させてもらいました。
今でも月に何回はバイクに乗っているそうで、もうそろそ新しいものが欲しくなって
きたらしい。
今乗っているのは現役時代につくったものだからもう何年になるんだろう。

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