下ごしらえが終わり、いよいよ治具にのります。
今回寸法的なリクエストは、サドルの後ろにリクセンカウルのディパックバックを取
り付けやすいように、
サドルをあまりひきたくないのでシートアングルを出来るだけねかせて欲しいという
こと。
フレームの設計は一カ所を動かすといろいろなところに影響がでてくるので、
物理的限界はあるのですが可能な限りの設計をする。
治具を設計図通りにあわせて、さてロー付け(溶接)作業でラグパートつくり開始で
す。
ボクがフレームにカーボンをおすすめする理由は身体にやさしいということが一番の
理由になります。
確かに軽くて強いということもあるのですが、ボクにとってはそれは二の次なんで
す。
振動減衰性がいいということが身体にやさしいということにつながるのですが、
これは柔らかいフレームということとはちょっと違います。
身体にやさしいということがどう事に影響してくるかというと、
レーサーであれば選手生命がのびたり、
ファンライダーではあればより長くサイクリングライフを楽しめるということにつな
がるんじゃないかなと考えてます。
これと似たような話で、以前ヨーロッパで活動していたロード選手が、
地元の強い先輩ライダーからタイヤは普段からセタ(絹コードチューブラータイヤ)
を使え、
セタはとてもクッション性がいいから身体にダメージを残しにいくので選手生命がの
びるぞ、
というようなことをいわれたと、いう話を聞いたことがあります。
これは年間2万キロ以上を走る選手だからということがありますが、
長い目でみればファンライダーにも同じ事がいえるのかなと思いました。
そんな事を考えさせてくれるメールを、ボクのフレームのオーナーからもらいまし
た。
”
16日の「ツール・ド・草津(ここは自分達の初ヒルクライムレースで5年連続
で出ています)」でプロジェクトMの初レースの感想を送ろうと思っていたら
「嫁の順番」とのメールが来ていたのでびっくりしました。
自分は他人の自転車に乗った事がなく、比較できるのはインターマックスと
11年前のアラヤのMTBぐらいしかないのですが、とにかく振動吸収性が良く
あまり足にも負担が来ずに「足の軽やか」さと周りのスピードがあってないかのよう
にすいすいと行きスタートから中間地点で去年より4分短縮できました。
中間地点を超えてすぐにいつものように腰痛(実は前日から腰痛が出てました)
がきてしまいましたが、ギアを重めにしてダンシングで腰のストレッチをしながら
走ったところ、軽く回すだけではなくギアをかけてもぐんぐんと登るのでびっくりし
ました。
いつもなら「あと何㌔」との戦いでなんとなく誤魔化しながら登っていたのですが
少しは疲れてきているはずなのに、周りの人達をどんどん抜けるので
これまたびっくりでした。
残り2キロでスパートしても足が残っていて、まだペダルを踏み込む事が出来まし
た。
最終的には自己ベストを6分弱更新できました。
で、肝心の腰痛なんですが途中で完全に忘れてました。
その後にまた驚いたのは終ったあとに疲れていないんです、足も腰も体も。
もう一泊してきたので終ったあとも草津の町中を歩きまわってました。
次の日もその次の日も結局、筋肉痛すら出ませんでした。これは温泉の
効能だけではないですよね?仕事にも支障をきたさない社会人にも最適な
フレームなのでしょうか?でももしかしたらレースでもっと行けたかもしれません
ね。
”