職人マツナガ通信

10月23日

群馬のW田さん、設計はじめました。
166cm 体重65kg 身体が少しかたいので前傾が苦手。
今まで乗っているバイクは参考にしないで、
全くゼロから設計して欲しいというリクエスト。
いつものように自分で作った設計プログラムでいろいろ数字出していきます。
身長166cmのわりにはすこし腕が短いご様子。
できるだけながいステムを使えるようしたいのですが、
トップチューブ520mmが限界かな。
フロントセンター(BB中心から前輪車軸までの距離)を無視すれば、いくらでも短く
できますが、
これをやってしまうと全く乗りにくいバイクになってしまいます。
ヘッドアングルを変えてみたり、フロントセンターを数ミリ単位でかえてみたりと、
幾通りもの組み合わせをはじきだしていきます。
身長が165cm前後から以下の人の設計はこの辺りが一番苦心します。
靴にたとえるとどんな感じなんでしょうかね、
あるデザインで作ろうとした靴が、あまりにもサイズが小さすぎて、
皮のカッティングとかが物理的に無理なケースとでもいうのでしょうかね。
多分靴作りもおなじでしょうが、
こういう場合オーナーの目的がどこにあるかで作る手順が決まっていくと思います。
機能がいちばんだんからそのデザインをあきらめるか、
いや多少機能がおちてもデザイン優先だから身体を物にあわせちゃうのか。
今回の場合は、できるだけ見た目がカッコよくできるようにしますが、
やはり自転車は乗ってなんぼのもの、扱いやすさを一番に設計いたしました。
スモールサイズで乗りやすいけどカッコもええよ。

話は飛んじゃうのですが、ボクは極端に足が小さいんです。
身長165cmあるのですが足は23.5cm。
自転車を始めた頃はバイクシューズにものすごく苦労しました。
その頃はまずサイズのバイクシューズはありませんでした。
最近では女性ライダーも増えてかなり小さいサイズの物が用意されるようになって苦
労はへりましたが、
それでも時たま履きたいと思ったシューズにサイズ展開がない、なんてことはざらで
す。
皮靴にいたっては、うまれてこのかた気に入ったデザインでピッタリのサイズの靴は
巡り会ったことがありません。
こんなこともあって、ボクは気に入った靴がみつかると何度でもソールを張り替えて
その靴をはき続けるのが好きです。
先日も必要があって久々に皮靴を買う機会があり、
たまたまメーカーの展示会があって浅草に行った時帰りに卸問屋みたいな靴やをまわ
りました。
さすがに浅草ボクにあうサイズの靴はありますが、やはりデザインを選べるような数
では無かったです。
何軒目かでようやく、まあまあ気に入ったものをみつけたのですが、24cm、少し
大きかったのですが、
もうこれ以上探す気力もなく、自分でインソールを作れば大丈夫と大きめ承知で買っ
てしまいました。
もし自分の足にピッタリ合ってデザインも好みにピッタリあったものを作ってもらえ
るなら、
お小遣いの許す範囲でコストはあまり気になりませんね。
あまり気に入らないものを何足ももつよりも、その何足かの金額で一足つくってそれ
を長く履き続けたほうがなんぼもいいですよね。