職人マツナガ通信

10月27日

W田さんのチェーンステーのエンド加工です。
ニッケルクロームモリブデン鋼のチェーンステー材にリアエンドをロー付け(溶接)
するために、
末端にコの字型の割をフライス盤を使っていれます。
割をいれたら、リアディレラー側のチェーンステーにチェーンの逃げをつくるため
に、
エンドが付く末端にバーナーで熱を加えてハンマーで叩いてつぶします。
さながら刀鍛冶のごとく。
割入れが終わったら、ヤスリで端面を削ってリアエンドがきれいにおさまるようにき
れいに仕上げます。
エンドはカーボンバックに付属してくるものをつかいますが、
カーボンバックと合金鋼チェーンステーとはメーカーが違いますので当然互換性とい
うか作業性は考えられていないので、
ここでも両方を合わせるために加工がはります。
えんやこらどっこいしょ、てな感じです。
さらに本来ならやる必要のない加工だとおもうんですが、
デザイン立国伊太利亜製のリアエンドは、
そのデザインを優先させるが故(?)かハブ軸がすんなりはいる径ではできていませ
んので、
ハブ軸がストンとはいるように径を太くする加工を施します。
勘弁してよ~、てな感じです。
これでようやくロー付け準備OK。
治具にリアエンドとチェーンステー材をセットして、
低温合金ロー材で溶接をします。
後はこれをまたヤスリできれいに仕上げて、
設計寸法にBB側にくる方をアール切削してコのパートの出来上がりです。

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