職人マツナガ通信

3月30日

ラグパートをひとつひとつロー付け(溶接)していきます。
今回のオーナーには体型と用途からロー材(溶接棒)を大盛りに、いつもより多く
もってます。
破断強度ということに関してはたくさん盛ろうが線でつなごうが影響はないのです
が、
剛性という点では根本の肉厚が影響をしてきます。
もう20年位まえボクが東京のアマンダスポーツで修業時代、
クロモリフレーム全盛時代ですが、
イタリアチネリのラグは根本の肉厚が1.6mmと先端に比べてあつくできている、
だからチネリはえらいのだ、と千葉師匠におそわりました。
こういうラグがあったから肉厚0.8mmのどほクロモリチューブでしっかりした剛性
を出せたのですね。
自分も物の本を読んだり、
自分でラグ付きフレームとラグレスフレームをつくって加重試験したり、乗り比べた
りしてその違いを体験しました。
たしかに根本の肉厚というのはフレームの剛体とってとても重要なのですね。
このチネリの1.6mm肉厚というのもきっと計算でだされたものではなく、
車輪径と同じように経験でなんとなく決まってきた数字なんでしょうね。

フレームの小物をつける簡単な治具なんかも自作です。
画像はアウターストッパーをチェーンステーにつけるための治具です。

さて、ラグパートが出来上がりお次は接着です、T梨さん。

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