職人マツナガ通信

12月22日

デュラエースAX。
古いバイクのオーバーホールです。
オーナーのKさん、現在はカーボンバイクにのっているのですが、
愛着のあるクロモリバイクも復活させることに。
ホィールもチューブラリムからクリンチャーリムへの組換え交換に。
作業をしていたスタッフサカマから、どうやってハブにスポーク通したらいいかわらない、という質問があがってきた。
なにをいっとんねん、と現物を見ると。
確かに通常ではない通し方。
通常はハブのフランジの外と内側両方からスポークをとおしていくのですが、
今回のハブは、どのスポークも内側がから通すようにつくられている。
調べてみると、シマノデュラエースAXシリーズのハブだ。
1981年にリリースされている。
ボクが二十歳の時。
多分見てはいるのでしょうが、全然覚えていない。
もすかしると、このAXシリーズは、リリースから二年で消えてしまったということなので、
自分で組んだ事がないのかもしれない。
スタッフサカマから、どうしてこういう通し方なのですか? と質問を受けて。
AXシリーズはエアロ効果をうたったシリーズなので、当然空気抵抗だろうと答えた。
ちょっと、気になったので調べてみると、どうも空気抵抗ではないようだ。
ダイレクション6というシステム名で。
まずはその作業性、全部内側から通すということで煩わしさが少なくなる。
交差する日本のスポークがほとんど同じ張力で張られるということでホィール剛性が上がる。
のようで、空力はうたっていないようです。
しかし、空力をうたっていないなら、このAXシリーズがおわっても、
この構造だけは継承してもいいはずなのに。
いまは影も形もなし。
メリットが少なかったのかなぁ。
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