職人マツナガ通信

2月23日

遅まきながら、
”アンダルシアの夏” みました。
かなり、マニアックな内容なんですね。

内容とは、全然関係ないのですが、
映像にでてくる街の風景をみていて、
ふと、思い出したことがありました。
何年か前に、ミラノにシゴトででかけ時、
地元の青年(23~4歳位かな)と、
クルマに乗り合わせてシゴトへ行く途中の会話です。
彼が、
「ミラノはどうだい、美しいだろう、でも最近落書きがはやって、
街がきたなくなってしまった。
ところで、トーキョーって美しい?」
かなりビックリしました、
今まで、トーキョーが美しい、
なんて質問されたことないので答えに困ったし、
街を美しいか美しくないかで判断する価値観はボクにはなかったので、
カルチャーショックでした。

これとは別に、
やはりボクがイタリアで、
イタリアのフレームビルダーと一緒にシゴトをした時。
フロントフォークを作っていると、
彼らはやたらと、その曲がり具合(曲線の)の美しさを気にしていました。
極端な話、寸法精度よりも、
美しさの方が優先とでもいわんばかりに。

この辺りは、うまれ育った環境の違いなんでしょうね。
文化の違いとも言えると思いますが。
ボクは、まず機能的か機能的でないか、
ということが、どうしても優先してしまいがちです。
この違いは、ボクくらい歳をとってしまうと、
どうやっても、うめられないような気がします。
でも、ないものねだりをしてもしようがないので、
こういう違いがあるんだということを、
認識しながら、ものを作っていくのが大事かなと思ってます。