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カスタム! -218走目

少し前ですが、ピナレロF8を駆るTさんからハンドルとチェーンリングのカスタム依頼をいただきました。

ご指名のハンドルはFSAのいとこブランドVisionの最高峰ハンドル、メトロン5Dです。ステム一体型のカーボンハンドルでワールドチームでも使われています。このハンドル、裏側にDi2のジャンクションAを収納するスペースがあるのでDi2ユーザーは必見です!

裏側を見てみるとこんな感じ。

メトロン

エレクトリックケーブルは綺麗に収納されておりほとんどブレーキケーブルしか出ていません!!ただ、ジャンクションAを収納してしまうので充電するときは大変ですね。見栄えは綺麗だしハンドルもカッコいいしDi2ユーザーの僕としても気になるのですが、ステム一体型ハンドルはステム長70mm以下のものがないので僕にはあわないですよね~。どこのブランドも一体型ハンドルのステム長はほとんど80mm以上とか90mm以上とかばかり。もっと短いの作ってよう。

そんなこんなでハンドル交換してこんな具合になりました。

metron

お次はチェーンリング。

ご指名はROTOR Q-rings。

Q-ring

オーバルリングはその出で立ちからレース用機材と思われることが多いのですがROTORは他のオーバルリングブランドと少し違う考え方を持っています。

オーバルリングが目指しているのは最もペダリングパワーが大きくなるところに合わせて歯数を増やすことでよりペダリングパワーの最大化を図っていますが、ROTOR Q-ringsの場合はいかにして無駄をなくしてその結果、ペダリング効率化を図り大きな力を出す為の機材です。

足の12時方向と6時方向ではチェーンリングに伝わる力は円の接線方向である水平方向に向く為、ペダリングパワーが加わる方向を向いておらず力がほぼ入らない「死点」となります。Q-ringsがやることはまずこの水平方向にムダにかかってしまう力を減らすことです。死点を通過するときに楕円リングの径の短い方を位置させることでスムーズに脚が死点を通過し力の最大ポイント(ピークパワー)である楕円リングの径の長い方にもっていくかがROTORがオーバルリングで目指していることです。昨季も今季もcerveloを駆るチームディメンションデータがツールでも使っていることで脚光を浴びています。

結果的にはピークパワーの最大化はQ-ringsも他のブランドも同じですが、その過程をどういう考えでやっているかはロングライドが好きな僕としても非常に納得できる部分があり、今1番興味があるパーツの1つです。去年からずっと試したいと思っているのですが、どうもお金が貯まらないので貯まったらやってみます!(物欲が止まらない!!)

そんなQ-ringsをインストールされたF8、Tさんは昨年に引き続き富士ヒルにご出場予定だそうです。ベストタイム目指して頑張ってください!