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ワイドレシオな時代 -131走目

ミノウラやパナレーサーなど国内外の幅広いパーツブランドを取り扱っている深谷産業さんのHPにおもしろい記事が掲載されていたのでご紹介します。

http://blog.fukaya-sangyo.co.jp/2017/06/cshg80011.html

スプロケットの変遷について書かれている記事で、2013年~現在までのデータがグラフ化されています。

このデータによると2014年を境に明らかに11-28Tのスプロケットが増えています。

この年に何があったかといえば。

シマノ105の11速化ですね。

5800系105が発表され、販売開始されたのが2014年です。

10速時代の105にも11-28Tはありましたが、1速から2速の歯数差が4Tあります。人によってはかなり嫌う歯数差なのですが、11速化することでギヤの歯数感覚が詰まり1速と2速の歯数差は3Tに変わりました。1T変わったところで、大した影響はないのかもしれませんが、細かな変速をする人にとっては結構重要です。

現在の105はよく "とりあえず選べば間違いない" って言われますが、その通りで上位グレードのとの互換性や10速時代の105レバーにあったシフトレバーの重さなどが解消され、今でも多くの完成車に使われていて実際お店としてもオススメさせていただくギアです。

レース入門グレードのギア、初めてのロードバイクとしても長く使うことの出来るギアとして位置づけられる105が11速化されたことで、それまでデュラやアルテグラの11速化を黙って見ていた方がコンポーネントのアップグレードに選んだり完成車で11速105を採用する自転車が急増したことで、11-28Tが爆発的に増えたんでしょうね。

(思い返してみれば僕が初めてロードを買ったときについていたギアも12-25Tだったなぁなんて思い出しました。)

それがさらに去年発表されたR9100デュラエースで11-30Tというさらにワイドなギアが登場し、今回のR8000アルテグラで11-34TというMTBか!!と言いたくなってしまうワイドギアの登場と。34Tの登場は個人的には結構衝撃的でした。

現在、プロレースの世界でもクランク長が短くなる傾向が出てきていたりワイドギアを使ったりすることで長いレース期間で身体をマネジメントすると聞いています。そう考えるとそれまでの選手ってとんでもない剛脚たちばかりだったのかななんて思っちゃいます。だって今と比較するとギアの枚数も少なく軽めのギアもおそらく少なかったはずですから。(実際はきっとそんなことなくその上でレースで勝つためのマネジメントを徹底させているんでしょう。)

ともあれワイドギアの登場により、歯数差が出るもののより軽いギアを使うことが出来るようになっています。スプロケットの組み合わせパターンは何通りかラインナップされているので、走っているときにもう少し軽いギアが欲しいな~とか、このギアとこのギアの真ん中のギアがあればいいのに~なんてときはスプロケットを交換するといいかもしれません!

ワイドレシオギアにするとき、選ぶスプロケットによってはリアディレイラーとチェーンの交換が必要なこともありますが、比較的簡単にカスタムすることが出来ます。ぜひ自分にあったギアを使ってみてください。

僕も今は11-28Tを使っていますが、11T、12Tなんてほぼ使わない上に16Tのミドルギアをよく使う走り方をしているので1T差ずつギアを変えられる14-28Tでいいかな~と思っています。クランクを変えるタイミングでチェーンを変えなきゃいけないし、まとめてやっちゃおうかな~。

 

スプロケットのデータがまとめられたグラフの遷移が一目瞭然すぎておもしろかったので記事にしてみました。