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デュラエースの油圧ディスクブレーキ -154走目

昨日は藤下さんのメンテナンス本に登場させていただくということで撮影がありました。

シマノ デュラエースR9150 Di2のトラブル対処法ページに僕と僕のTIMEが登場する予定です。

Di2のメカトラブルで起こりやすいものはいくつかありますが、未然に防げるものが多いことも事実です。充電のし忘れにはその代表例ですが、これはかならず前日確認しておくものです。バッテリー残量の確認は基本的に外部アクセサリーなしで行うことが出来ますし、ガーミンやレザインなどDi2と連携できるサイコンをご使用の場合はサイコンでDi2バッテリー残量を表示させたりも出来ます。

撮影では実際に作業している風景を撮影していただきました。お話しながらな撮影でしたので特に緊張することもなく無事(?)終わりました。でもたぶん顔は引きつっていたかも。笑

 

この撮影の日に藤下さんがデュラエース油圧ディスクブレーキDi2 R9170コンポーネント搭載のバイクをお持ちくださったので少しだけ試乗してみました。

デュラエースの油圧が登場するまで油圧ロードコンポーネントはメカニカルではRS505とRS685、Di2ではR785というのがありますが、どれもブラケットに内蔵しているオイルタンクにより頭部分が肥大化していました。

コレに対して新しいデュラエースのレバーは非常にコンパクトに出来ています。

僕が普段使っているR9150(キャリパーブレーキDi2)のブラケットと握り比べてもそんなに違和感がありませんでした。たしかにレバー上部は少し角ばっているような気がしますが、レバー自体はスリムに造形されているので非常に握りやすいレバーになっています。

さて気になる性能はというと。

レバーの引きは小指1本でも楽に引けてしまう軽さです。特に長時間のライド、長いダウンヒル、スピードをコントロールしにくい雨ライドなどで大いに違いが出そうです。レバーの引き量はレバー裏側とブラケット下部にある2mmのヘックスで調整できるそうです。手の小さい方、レバーの引きシロが欲しい方やタイトに効いてほしい方、体重の重い方は軽い方に合わせて幅広い調整が出来そうです。

制動力については、ドライコンディション・フラットでの試乗でしたが高い効果を実感出来ました。しかし、ガツン!と効くというよりかはとにかくスピードコントロールに優れている印象が強くあります。装備されていたローターは140mm径のものでした。MTBのディスクローターでは160mmや180mmというものが多いのですが現状ロードでは140mmが多くなっています。僕の体重は61kgくらいではありますが、コントロール出来ない恐怖感等は一切ありませんでした。キャリパーブレーキでは効きはじめと効きのピークポイントで強く制動力を感じやすいと思いますが、デュラ油圧ディスクでは一定した高い制動力を感じました。(=レバーの引きに対して制動がリニアに増加します。)冷却フィンつきのローターなので高速走行時でも放熱が安定し制動力が落ちない工夫がなされています。油圧の場合ブレーキキャリパー周りが高熱を持ってしまうと熱による摩擦抵抗の低下と、熱によるフルードの沸騰が問題となりブレーキが効かなくなるなんてことが考えられますが、この心配はなさそうですね。

もしも次のバイクを買うなら油圧ディスク搭載ロードかなと思わせてくれました。

輪行をよくする、雨の日は全く乗らない性格なのでディスクブレーキに対して個人的にはネガティブでしたが、正直完全に納得させられました。そのくらいには違いを感じられます。

昨年シマノ、カンパ、マビックと主なホイールメーカーからディスクブレーキ用のホイール販売が増え、自転車メーカーの2018年モデルにもディスク搭載モデルがどんどんと増えてきています。1、2年でドカンと増えることはないかもしれませんが、向こう3~5年くらいのうちにはロードバイク事情が変わっていきそうです。楽しみです。