工具。
自転車の整備やオーバーホールには欠かせない物です。お手頃な工具からびっくりするような値段のする工具まで、様々あります。
自転車の学校に入ったときに一番驚いたのは、ヘッドのベアリング下玉押し(クラウンレース)をフォーククラウンから抜くための工具で、なんとお値段約52,000円!あんな小さなパーツを引き抜くためだけなのに・・。なんて思ったことがあります。
自宅での作業で使っているチェーンカッターは、学生時代に買ったとーってもお手頃なものです。いえ、ものでした。
最近使っていたら・・・チェーンピンを押し込む部分が歪んでしまい使い物にならなくなってしまいました。チェーンピンを押し込もうとしても真っ直ぐ入ってくれないので、チェーンプレートがスムーズに動いてくれません!!
お手頃な工具って・・とダメだしをするわけではないですけど、やっぱり長く使うには不向きですね。改めて実感しました。
腕のいい整備士は腕があればどんな工具・どんな場所でもなんていう理論もあります。僕は理想としては理解は出来るし究極的にはそうありたいと思いますが、現実を見るとそうも言ってられません。お待ちいただいているお客様の自転車が目の前にあるんです!いい工具を使うことでメカニックとしてたしかな技術と精度を磨くことが出来ると思います。それはメンテナンスを任せてくれるお客様への信頼にもつながると思います。
・・・なんてことを自転車屋さんに入って間もない僕が言うのも見栄っ張りになってしまいそうですが、僕の確かな1つの芯です。
整備を任せてくれて、整備後に自転車を渡ししたときに笑顔で受け取ってくださることがメカニックにとって最高の瞬間です。いつもそんなことを想像しながら自転車を整備させていただいます!