クマさんのバイク専科

イーストンのE100軽量カーボンバー

イーストンはアメリカのブランド、アルミチューブのへら絞り加工技術や、カーボンファイバー繊維の成型技術で定評のあるメーカーです。金属バットなどでも有名ブランドです。トライアスロンモデルやMTB のアンサーアメリカの軽量フレームの素材になる、超軽量の薄肉熱処理アルミフレームチューブや、サスペンションフロントフォークのブレードも開発して供給していました。

 

自転車関連の製品としては、得意の高弾性カーボン繊維を採用した剛性のあるカーボンフロントフォークの設計製造。シャローやアナトミックデザインのカーボンドロップバー、MTB 用のアルミやカーボンハンドル、アルミ製の軽量ステム、アルミ製軽量ドロップバー、カーボンシートポストなどがラインナップされています。

 

アルミ合金製のドロップ部分のアールが、1つか2つで構成された、イーストンのカーボンドロップバーのシャローを最初に採用しました。それまでITMとかデダチャイのカーボンハンドルとか使っていまいしたが、かなりしなりがあるモデルばかりでした。それまでITMのカーボンバーだったのですが、イーストンに交換して初めて使ってみて、剛性感があるのに驚きました、安心感が違います。これならもがいても充分な剛性感です。だからイーストンはドロップバーが26mmのクランプ径の時代から使っています。

 

最初のカーボンドロップバーのクランプ径はアルミと同じ26mmと、剛性屋強度を重視の31、8mmの2モデルでした。まだこのカーボン成型工法の段階では、リーチもドロップも大きいままの、アルミチューブをベンディング(曲げ)加工したようなアールが大きいままの、ドロップバーのデザインを踏襲したリーチも長い、ドロップも深いままのEC90エキッププロのシャローバーでした。

 

ドロップ部分のアールが1つで構成されたシャローバーを選びました。握る位置をアナトミックデザインと違い、微妙にずらして選べる形状です。もちろんアナトミックドロップバーも用意されています。リーチやドロップの寸法はほぼアルミチューブを曲げ加工したものと同じで、アルミチューブはぎりぎり小さいアールで曲げ加工できる形状が限られています。だから、カーボンハンドルはカーボン繊維の強度や成型の自由度を生かしたデザインがあるはずです。もっと小さなアールを実現可能なので、次世代のドロップバーはきっとショートリーチとか、場所によってハンドルの断面のデザインが握りやすいように変わるだろうなと思っていました。

 

次の世代のEC 90SLXモデルのシャローは、形状や肉厚分布など成型精度が高く、複雑な形状を作り上げる事ができるモールド工法の技術が進化しました。zカーボン繊維素材でドロップバーを作る意味が考え直されて、SLX3もデザインされています。ドロップ部分のアールは上が大きく、下が小さいアールで構成された複雑な形状です。廉価版の70も80も同じ工法が採用され、ドロップハンドルの形状は上位グレードと同じです。カーボン繊維のグレードが違うんでしょう。カーボン繊維が素材ですから、アルミ合金ハンドルの曲げ加工による常識を超えた小さいアールや、部分部分で断面形状を変えています。

 

ドロップバーの曲がり部分の成型の自由度が高まり、直角に近い小さいアールが可能になりました。手の平への辺りも改善されました。前方向の突き出し寸法を短く、ショートリーチ化されたモデルは、カーボンバーの上の角のアールが小さくなり直線部分が長くなりました。リーチも17mm短くなりショートリーチ化しました。さらにその次の世代のEC90のSLX3のシャローを採用しました。上の直線部分の断面形状は、ブレーキとシフトケーブルを付毛てバーテープを巻き上げると握りやすい形状になるなど、ハンドルバーの断面が部分部分で握りやすい形状に成型されています。

 

最新のイーストンのドロップバーはE100です。超軽量カーボンドロップバーで、重さは178g、幅は400mm、430mm、440mmが用意されています。ドロップ部分にはブレーキケーブルのリードの溝が付いています。カーボンバーの成型のテクノロジーが向上して、アールが小さくなったり、途中の形状を楕円や三角にして握りやすくしたモデルです。あえてドロップバーはアナトッミックタイプではない握る位置の自由度が高いシャローを採用しています。

 

シャロータイプはグリップ位置をドロップバーの形状が決めてしまうアナトミックタイプより、グリップ位置を自由に微妙にずらして選択する事ができるからです。アナトミックタイプの曲がりやストレートの形状が握りやすくて、自然に収まるべき位置へ手がぴったりはまってしまうこともありますが、どうもアナトミックデザインのドロップバーは、握りやすくはまるんですけど、長い時間走ると、もっといい場所があるのではと移動したくなって違和感が発生するので苦手です。ボクにとって、はまるポジションを実現できるのはシャローです。ではでは。