クマさんのバイク専科

カンパニョーロのエルゴパワーシフターのマイナーチェンジ!

カンパニョーロのメカニカルの11スピードのロードコンポーネントは、スーパーレコード、レコード、コーラス、カタログ落ちしたアテナ、それに、最新のポテンザがあります。リヤ変速機にシマノで言うBテンションボルトが付いたダブルテンションの現行モデルには、ポテンザのエルゴパワーシフターの変速レバーのみがインデックス変速は同調します。他の11段モデルとブラケットや変速レバーの形状は同じですが、互換性はありません。最新のポテンザもエルゴパワーシフターが新構造になって現行モデルの変速機との互換性がないようです。

 

同じ11段コンポーネントでも補修レバーの手配には互換性に少し注意が必要です。新製品のポテンザはアルミ合金製の4アームクランク、アルミ合金製ボディの前後の変速機になり、そしてエルゴパワーシフターのリターンの変速レバーの構造は、ブラケットの中央から垂直に飛び出していたのから、電動のEPS と同じように斜めに形状が変更されて、ブラケットを握ったまま親指で押す操作がしやすくなっています。他の11段のエルゴパワーシフターのリターンの変速レバーは、ブラケットを握り直して親指で押す構造でした。

 

カンパニョーロは、スーパーレコード、レコード、コーラス、アテナのエルゴパワーシフターの形状と違う、その昔にクイックシフトという構造の、変速レバーのストロークが小さく、リターンレバーの押しが軽い、よりストレスなくイージーに変速できるという、変速レバーシステムを採用しました。クイックシフトは、ブラケットの内側の真ん中にある、飛び出しているリターンの変速レバーを軽く押すとラチェットが作動して、フロントはインナーギヤ側へ、リヤはトップギヤ側へ、変速機に組み込まれているリータンバネでスムーズに変速するというセールストークでした。

 

実際の評判は、変速レバーの動きが頼りない感じで今ひとつでしたから、2年か3年くらいで、この構造のクイックシフトのシステムは消えてしまいました。カンパニョーロの電動メカのEPS のエルゴパワーシフターは、メカニカルのエルゴパワーシフターのブラケット形状を継承して、細く絞り込まれて握りやすく、各レバーの機能も同じで、ブレーキレバー、シフトアップの変速レバー、シフトダウンの変速レバーの3ツの機能が別れていて、それもメカニカルのエルゴパワーシフターを継承していて、各操作が分かりやすいものです。

 

EPS のリターンの変速レバーは、金属ドームのクリック感のしっかりしたスイッチが採用されていて、人間が操作するのにスイッチングが分かりやすく好感触です。しかも、ブラケットを握っている手の親指を自然に伸ばせば、垂れた耳のような形状のリターン変速レバーが、そこにあります。メカニカルのエルゴシフターのリターンレバーは、手の平をブラケットから一旦浮かせて、親指を持ち上げてリターンレバーを押す操作となります。EPSのリターンレバーの方は握り直し無しに変速操作ができます。最新の11スピードコンポのポテンザのエルゴパワーシフターは、EPS のリターンレバーの形状を採用しています。

 

ポテンザのエルゴパワーシフターは、変速リターンレバーの形状により、ブラケットの手の持ち替えが必要ないリターンレバーの操作のしやすさと、変速の軽さは、グレードを飛び越して好感触です。ブラケットは2つのカーブを持ち、先端が内側にオフセットされた、2ポジションのグリップを意識した従来通りの絞り込まれた形状で握りやすく、ブレーキレバーもブラケットを握っても、ドロップバーの下からも引きやすい、2こぶラクダの背中のような形状で扱いやすく、しばらく使って見たくなりました。

 

2014年の4月、いよいよディスクブレーキが本格的に導入される年になりました。プロの選手会からはディスクブレーキの採用に異議を唱える提案もあったようです。レースの世界も一般ライダーにも、どこまで広がるかはこれからの課題ですが、カーボンフレームの上位グレードにも新型のシマノ規格の台座が付いたり、完成車にも油圧ディスクブレーキ仕様がラインナップされています。ディスクブレーキの普及の流れは止まらないでしょう。

 

シマノ、スラムに続いて、カンパニョーロも今後参入します。シマノと同じ新型の台座規格の油圧のディスクブレーキや、ディスクブレーキローター装着対応のホイールをリリースしたり、現在はゾンダの画像が公開されています。かと言ってメカニカルブレーキが無くなるわけではなく、カンパニョーロのメカニカルのブレーキキャリパーは、ノーマルとダイレクトマウントの2モデル用意されています。シマノのダイレクトマウントの台座規格と同じ、直線的なデザインのデュアルピボットのダイレクトマウントのブレーキキャリパーも設定されています。

 

ユーザーがディスクブレーキ装着のロード、ブレーキ性能は2フィンガーか1フィンガーでもぴたりと止められるほどのストッピングパワーも十分で、スピードコントロール性能も低速から高速域まで扱いやすく、天候にもその性能は左右されにくいです。ディスクブレーキ用のホイールの調達、ディスクローターの保管時に曲げない管理、ディスクローターを外した状態でブレーキレバーを引かないこと、ブレーキパッドの交換時期、オイル交換の時期などの違いはあります。でも、結局はブレーキ性能とルックス的にどう評価するかで普及の流れは変化すると思います。ではでは。