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オーバーホールを行いました! -77走目

先日松永さんのブログでも書かれていたKさんのクロモリフレーム。

ワイヤー、チェーン、ブレーキシューは全て交換、ヘッドセットもグリスアップではなくカップごと交換、ホイールはリムを組み替えてハブベアリングをグリスアップ、ボトムブラケットも交換。

消耗品を全て交換ないしはグリスアップするフルオーバーホールでした。

フレームに付けられていたコンポーネントがデュラエースAXというシマノのコンポーネント史の中でも珍しいエアロ効果を謳うコンポーネントのようでした。

まずはホイールのリム組換え。分解してみるとハブのフランジ(スポークを通す箇所)は全く見たことのない形状でした。ベアリングのグリスアップに関してはシマノは一貫しているので現行のものと同じやり方で出来ました。

グリスアップを終えいざスポークを通すも、全てのスポークがハブの内側から出るのにラジアルではなくアヤを取るように出来ていました。通常、キャリパーブレーキのロードレーサーのホイールを手組みする場合、強度を出すためにイタリアン組をします。デュラエースAXのハブでイタリアン組をしようとしても全て同じ方向にスポークが出ているのでイタリアン組が出来ません。調べてみるもあまり参考になりそうなものはなく、自分で色々組んでみました。イタリアン状に組んでもアヤを取ることは出来ないので、逆イタリアン風に組みました。翌日、やっぱり心配だったので念のため松永さんに確認してもらい、OKをもらったので前後ホイールともに組み上げます。

足元が終わったら交換パーツを全て外しまずはお掃除。ディレイラーなど全て掃除しフレームも磨きます。ホイールやクランク、チェーンが付いていると細かい部分まで掃除できないので僕は先に全部やってしまいます。その後ヘッドセット、BBとベアリング類を交換し組み立てていきます。その後パーツ類をとりあえず全部セットします。ワイヤーを適度な長さにカットしてとりあえずセット。ブレーキシューもとりあえずセット。チェーンは必要な長さにカットしてピン止め。こうして取り付けるものを全て取り付けて最後に1つずつ調整していきました。

ブレーキアーチももちろんデュラエースAXで当然対応しているものがないので現行のブレーキカートリッジを取り付けることにしたんですが、カートリッジを取り付けるアーム部分の裏に溝が彫ってあり、そのままカートリッジを取り付けても全くうまく固定できない自体になっていました。そこで元々ついていたパーツを加工しスペーサー代わりにして取り付けるとうまくいきました。

今日のSRMで早速乗られており、気持ちよく走れたとのことでした!

今月半ばごろからオーバーホールのご依頼が増えています。オーバーホールを受けていただくとチェーン1つ交換するだけでも軽い走り心地に変わってきます。冬はあまり乗らないよ!という方ぜひご相談下さい。必要に応じた内容のオーバーホールをさせていただきます!

 

Kさんクロモリ1

Kさんクロモリ2

Kさんクロモリ3