クマさんのバイク専科

事故の代車作りとリヤエンド加工の日々!

交通事故に注意してください。怪我して痛い目にあうし、治すために通院するのも大変です。バイクの修理にも時間がかかるし、保険会社との交渉も大変です。先々週の土曜日のマジカルミステリーツアー中に、進行方向の信号が青になった横断歩道を、自転車で3分の1ほど渡り始めたサトイモさんが、左折してきた普通乗用車にはねられました。幸いなことに骨折はなく、打撲と擦過傷ですみましたが、バイクは真横から車の前面で突っ込まれて、1mほど自転車ごと人が飛ばされてしまったようです。

 

ハンドルは曲がり、リヤエンドも曲がり、リヤ変速機もへし曲がって傷だらけになっていました。大きなショックを受けたカーボンフレームは、外観からは見えない折れや、積層間剥離起こっている可能性もあって、どういう状態なのはカーボンドライで超音波検査してみないと詳しい状況はわかりません。カーボンブレーキレバーも、カーボンハンドルも車とぶつかってダメージを受けているかもわかりません。とにかくパーツをフレームから取り外して、カーボンフレームを継続して使えるのかの判断をするために、超音波検査をしてもらってからになります。表面に見えない傷が原因で、走行中にポッキリでは危険ですから。

 

バイクを分解して、超音波検査して、組み上げるまでに1ヶ月近くかかることが考えられます。しかもこのバイクは、2年かけて少しずつポジションを煮詰めてきたので残念な結果です。というわけで、4月の末には茂木のエンデューロ、5月には佐渡ロングライド、8月には乗鞍にエントリーしているので、代わりのバイクをどうするかが問題です。フレームサイズはタイムのXXSかXSで、ホリゾンタル換算で510mmから520mmくらいです。トップチューブは515mmから525mmくらいです。ステムの長さは70mmから80mmです。ドロップバーはイーストンのEC90の400mm幅です。とりあえずエッジをベースに代車を作って貸し出すことになりました。

 

ポジションを出すためにステムを交換して、ダウンチューブのシフトレバーを取り外して、カンパニョーロのメカニカルのエルゴパワーシフターに交換しました。シフトケーブルのフリクションを減らして引きも軽くリターンのレスポンスを向上させました。ドロップバーはシャロータイプで、取り付け角度を調整して、ブラケットの取り付け位置は慎重に決めました。ドロップバーの上、肩の部分、ブラケット、ドロップバーの下の、4つのグリップ位置で手首や手のひらにストレスがなく、力を伝えやすく、バランスよく握りやすくなるまで追求しました。

 

ドロップバーにはフィジークのフェイクレザー製のバーテープを巻き上げました。伸びにくいカーブで巻き上げにくいものですが、巻き上がりの握り心地は滑りにくくていい感じです。ドロップバーの下の部分には2重に巻いて握りやすい太さにしました。ホイールを取り付けて、前後の内外の変速ストロークや、インデックス変速の同調を確認して、シフトケーブルの張りを微調整して、ミスシフトが起きないように調整しました。余ったインナーケーブルを切って、ニップルをカシメ止めして、あとはサドルを交換して、事故車のポジションを移せば、週末のライドの準備完了です。

 

マサローさんのタイムのスカイロンは、申し訳ないけど今週も預かったままです。ハブ軸からリャ変速機の上ブラケットの距離が5mm遠くなるリプレースエンドを探しました。しかもタイムのエンドに合わせて加工できるものです。1本止タイプのタイムのエンドに合わせて削って交換しました。フレームのエンドへ取り付ける段階までは問題なく加工できました。マジカルミステリーツアーで走ってみて、スラムレッドeタップのレーシングケージで、11Tから34Tのスプロケットでインデックス変速できました。

 

インデックス変速は問題なくできるようになりましたが、もう少しエンドを綺麗に仕上げたり、ホイールをリヤエンドへセットするときにスムーズになるように改善したいと思い、バイクを預かりました。1本ボルト止めのリプレースエンドの固定力も強化して、普通に取り扱っていて問題が起こらないまでに仕上げました。これで今週末には渡せるようになりました。スラムレッドeタップのレーシングケージのリヤ変速機で、34Tローギヤが使える、リプレースエンド作りは初めてのことなのでとっても勉強になりました。タイムのフレームだけでなく、加工できる形状のリプレースエンドさえ見つければ、他のフレームやリヤ変速機の組み合わせでも、基本的に使えるノウハウです。

 

頭の中ではリプレースエンドの加工は成功する可能性を感じていて、リプレースエンド、固定ネジ、ネジロック剤、樹脂系の接着剤、金ヤスリ、ネジ切りタップなどの材料や工具を調達しながら、だんだん構想がはっきりしてきました。こうすればきっとうまくいくという方向性は見えているけど、100%可能ということではなく、バイクをいじるのは刺激的ですね。ここで焦って作業を始めて結果を早く出したいと急いでしまうと、後でああすればよかったと、後悔することが起こりやすいので、コツコツと確実な段階まで進めます。ほとんど手加工で、夢中になってチャレンジングな作業をしているので、数時間があっという間に経過しています。ではでは。