クマさんのバイク専科

名品が無くなってしまうらしいです!

フロアポンプに何を使っていますか。フランスのポートレートモリン社のゼファールというブランドのHPというフロアポンプか、ドイツブランドのSKSのレンコンプレッサーを、40年間で数本を愛用しています。実はどちらもポートレトモリンの製品です。どちらのモデルもポイントは耐久性の凄さと、ピストンの樹脂製のパッキンとの摩擦でスチール製のシリンダーだから、ほとんど削れません。シリンダーの径も長さも最適で、6気圧から8気圧に設定するのに圧縮比も最適です。年に1回ぐらいシリンダー内のクリーニングとグリスアップで調子をキープできます。

 

軽くて持ち歩きが楽なので、アルミのシリンダーのフロアポンプも増えています。シリンダー内に抵抗を減らし密閉性を上げるためにグリスが塗ってあっても、アルミ素材なので内側の表面がピストンのパッキンとの摩擦で削れて、開けてみると真っ黒な金属粉のカスが出て、ポンピングの動きが重くなることがあります。スムーズなポンピングをキープするには、半年に1回くらいで、毎週末の土曜日と日曜日に走ったとして、約50回のライドで、40回近いポンピングをしますから。半年くらいで、定期的に分解してのクリーニングとグリスアップが必要になります。

 

フロアポンプを手に入れると、使い始める前にバラバラに分解して、スチール製のシリンダーの内側は脱脂して、60度の温度にドライヤーで温めて、テフロン樹脂をコーティングして、シリコンオイルを注入して、パッキンにはシリコングリスを塗って組み戻します。空気圧メーターの針の軸やギヤにも注油します。ネジ部分には青い色の着脱可能な強度のネジロック剤を塗って、空気の漏れやネジの緩みを防ぎます。ホースの内側にはゴム系ボンドを塗って、径の合った固定バンドを通して台座に差し込んで締め付けて、高圧でポンピングしてもホースが抜けないように固定します。

 

ホースヘッドは純正品をホースから切り落として、ホースの内側にゴム系ボンドを塗って、ヒラメの縦型カムのホースヘッドを差し込んでホースバンドで締めて止めて抜けないようにします。ウッドグリップはシャフトに金具と一緒に上下のネジで止められています。そのまま使っていると必ず緩んでくるので、ウッドグリップと半円の金具の両方にゴム系ボンドを塗って張り付けてから、上下のナットにネジロック剤かゴム系ボンドを塗って締め込んで固定します。スオーツバイクつくばマツナガでは、SKS のレンコンプレッサーが定番のオススメモデルとして在庫されていました。少し高いですけど長期間使えていい製品です。

 

ヒラメのホースヘッドの根元に止めたホースバンドは先端をニッパーなどで短く切って、電工テープで巻いて手に当たらないようにします。これで10年くらいは普通に使えます。空気圧メーターやホースやホースヘッドのゴムパッキンが寿命になったりしますが、補修パーツで手に入るので、交換して使い続けると、なんと30年も使い続けているのもあります。ウッドグリップで、重くて無骨な作りですが、スチール製シリンダーのフロアポンプは、耐久性やポンピングの軽さは圧倒的です。快適な「自転車生活」を続けるには、スチール製シリンダーの1万円ポンプは重要ですよ。

 

そのヒラメのホースヘッドが生産されなくなるという情報がもたらされました。横開きカムのタイプと、縦開きの噛むのタイプがありました。好みの別れるところですが、フレンチバルブに差し込んで、カムを閉めるとホースヘッドを押さえていなくても空気を入れることができる名品です。サイクルショップの店頭で見つけたら、一つ手に入れておいたほうがいいです。1個4000円から5000円くらいで、一緒に消耗品のゴムパッキンも手に入れて、薬瓶のようなケースに収納して空気に触れたり紫外線で傷まないように保管しておきましょう。しかし、こういう名品が消えるのが本当なら寂しいですね。ではでは。