クマさんのバイク専科

プレオリンピックTAがお台場であるんだけどね!

今週の日曜日から、トレーニング地として提携したつくば市には、スイスのトライアスロンナショナルチームが滞在しています。今週は15日から、東京のお台場で男女のエリートの51、5kmのトライアスロンと、パラリンピックのトライアスロンが3日連続で開催されますけど知ってましたか。多分、スイスチームは来年のオリンピックまでの滞在先として、つくばを選んだのだと思います。お台場のトライアスロン開催は、もう何度も実施されていて、日本選手権や世界を転戦するワールドシリーズのトライアスロンは開催されています。都市型トライアスロンの典型的なパターンです。

 

見物人を多く集客しやすい都市型のトライアスロンで、いつも問題になるのは、スイム会場の確保と、海や湖の水質です。東京オリンピックのトライアスロン会場の候補地となったお台場でしたが、数年間の水質調査の結果が大腸菌の多さで、海水浴場の基準を満たしていないことから問題になっていました。一時は横浜港の会場が候補にもなりました。東京オリンピック開催が決まっても、この問題はうやむやなまま、大腸菌の侵入を防ぐフェンスというものが登場しました。お台場の人工海浜公園のスイムコースを囲って水質改善に役立つそうです。お台場といえば江戸湾の、昔から囲まれた空間で、海水のよどみが問題になっていて、遊漁船も多く、花火見物の浮世絵でも紹介されている場所で、晴海や夢の島の人工島で囲まれた、航路にもなっています。

 

今では高速道路や橋で、都心と結ばれています。要するに埋立地の島をどんどん東京湾へ発展させて、オーシャンフロントやオーシャンビューのホテルや、テレビ局やIT産業のビルや超高層マンション群や、羽田空港や横浜、房総半島を結ぶ高速道路を、地震がきたら液状化も心配される、埋め立ての上に港湾独特の軟弱地盤の上に建てている地域です。フジテレビの社屋やスタジオがあるブロックの、自由の女神のミニュチュア版の建っている人工砂浜がある、裏のほぼ海流のない海がトライアスロンのスイムの会場です。バイクのコースは特設のメインストリートの周回コースで、ランコースは周辺の一般道を閉鎖した周回コースで実施されます。

 

来年おオリンピック当日は、7時台のスタートが予定されていますが、気温30度から38度くらい、湿度は50%から90%くらいが予測されています。最も問題視されているのは朝でも30度近い水温と、海水浴に適さない大腸菌の量です。お台場海浜公園の海は、通常状態で水泳場としての水質基準の2倍と大腸菌の浮遊数が大幅に上回っているそうで、一般の遊泳は原則禁止されています。今日、実施されたオープンウオータースイムでも、大腸菌の侵入を防ぐというフェンスが1重に設置されていたそうですが、基準値を上回っていて、選手からは水中に入れた自分の手先が見えないとか、トイレの匂いがしたという証言がありました。長年我慢してきた選手が訴えていたことは何も改善されていませんでした。

 

この問題は日本の大会だけでなく、各都市開催のオリンピックのトライアスロンのスイム会場での水質は問題になっています。中にはオープンウオータースイムやトライアスロンは、サメによるアタックが心配された会場もありました。トライアスロンやオープンウオータースイムの会場の移転は、すでに考えられないわけですが、水質改善の努力は本当にされてきたのだろうか。会場ありきで大腸菌の侵入を防ぐフェンスを3重にするから大腸菌の数は大丈夫という。それは本当なのだろうか?。

 

トライアスロン連合のこの場所を選定した役員とさん、JOCとIOCのこのコース設定を公認した役員さんと、東京都の都知事さん、ついでに、妊娠されていなかったら、お・も・て・な・しのお姉さんも、水着に着替えて海浜公園をフェンスで3重重ねで囲んで、お試しに1500m泳いでいただくべきでしょう。お医者さんと救急車用意した方がいいね。この会場がアスリートファースト言えるのだろうか。IOCやJOC、日本のトライアスロンの統括団体が、都市型トライアスロンだからこそ、守らなければいけない基準があることを重視すべきでしょう。アスリートファーストと言っている割には、テレビの画面映えとかが優先されていて、真面目に取り組んでいないと感じませんか。

 

広報活動もちゃんとやっているのかな。プレ大会のマジなナショナルチームメンバーが集結するのだから、面白くないわけがありません。ちゃんと選手が2020年に無型スポンサーアピールもあって、調整してきているはずです。つくばにもスイスのトライアスロンナショナルチームが滞在して、筑波大学とコラボレーションして、構内の陸上競技場でデモンストレーションするのだそうです。オリンピックの本番前もトレーニング環境が整っているので、滞在先になる可能性があります。オリンピックのトライアスロンは、個人の世界ランキングから、各国の上位3人がピックアップされた、国別ランキングで最大3人枠が国に与えられます。国内競技団体が定めたルールに従って国の代表が選ばれます。世界選の成績、世界ランキング、国内選手権(日本は日本選手権)の成績などで選ばれます。日本は日本の競技団体が定めた選考ルールで国の代表を選べるのです。

 

最大枠の出場選手3人とリザーブが1人か2人が登録されるので、1チーム4人か5人だから、男女で最大で10人、監督、男女のコーチ、メカニック、スポーツドクター、マッサージャー、通訳の7人かがスイスの公式デレゲーションになります。オリンピックでは、その他に支援スタッフというカテゴリーがあって、選手村に入るIDカードは与えられないけど、食事を作るコック、管理栄養士、バイクやウエアなどのスポンサーのスタッフ、コーディネーターなどのスタッフが同行する場合があります。オリンピック選手村の近くに専用の支援エリアを設定するチームもあります。トライアスロン関係者だけで20人を越える可能性があります。

 

ホテルオークラフロンティアは、ワールドワン系列と提携しているので、JAL系のホテル名に変更されるそうですけど、地域でナンバー1のホテルだし、小さいけど温水プールもあります。水温を下げないと競泳的なトレーニングには使えないけど、水の感覚に慣れたり、疲労回復くらいなら十分です。つくば周辺にはスイスとは左側通行の違いこそあるけど、快適に走れる平坦基調のお台場のバイクコースと同じようなコースもあるし、ランニングのコースもいくらでもあります。筑波大学も50mプールがあるし、陸上競技場もトレーニングルームもあって、協力してくれますからオリンピック前の、調整地としては最適でしょう。

 

もしかしたら、今週も、オリンピック本番直前にも、東京まで車で1時間から1時間半というつくばで、スイストライアスロンナショナルチームの選手やスタッフに会えるかもしれませんね。しかし、プレオリンピックが今週末にお台場で開催というのを、どれくらいの人が知っているんだろう。日本人選手はお台場の大会で、2020を見据えてマジでやってきている各国のナショナルチームと、どこまで戦えるのだろうか。女子は入賞圏内だろうし、男子は30位圏内に入れば上出来というところだろうか。日本ナショナルチームの選手強化は、外国人コーチを招聘して強化合宿などが進められたものの、女子は各所属チームのコーチの元で強化だし、男子だけが合同合宿だったけど空中分解したなど、今ひとつ力を集中できていないという噂もあって心配される。