クマさんのバイク専科

スピードプレイのクリートの位置合わせ!

現在人気のロード用のビンディングペダルは、シマノ、タイム、ルック、スピードプレイです。それぞれに構造的な特性があって、微妙に機能は違いますが、バイクシューズのソールにクリートを固定して、ペダルのキャッチメカニズムにセットして、足とバイクを連結させます。いずれのモデルもビンディングペダルに足をセットしてからも足を動かせるシステムになっています。シマノ、タイム、ルックは左右の接触面の広さや、縦方向の接触面の広さを追求して、さらにペダル軸の中心から足の裏までの距離を近くして、踏み込む足の安定化を追求した設計を採用しています。

 

スピードプレイはペダル本体の厚さを薄くして、足の裏目での距離を近く安定化設計はしていますが、ペダルの踏み面が小さく、クリートにペダルが収まっても、グラグラします。足の裏との接触面が安定しない感じがします。どのブランドのペダルのクリートも、ルックの3穴対応のバイクシューズのソールにセットできます。スピードプレイはルック3穴のソールに取り付ける場合は専用の樹脂製アダプターを止めて、そのアダプターの4つの穴に専用のクリートを固定する構造になっています。

 

最新モデルのスピードプレイのクリートは、旧型のクリートは4ヶ所のネジとクリートが、歩いてしまうとすり減ってしまいがちなのが改善されて、樹脂製の滑り止めのカバー付きになっています。このクリートはソールの取り付け部分の平面なことが、キャッチ&リリースのスムーズさに影響します。ペダル本体は樹脂とアルミ合金製の円盤状で、グレードによって、スチール、ステンレス、チタン合金などの金属製のテーパー状のペダルシャフトが末端まで貫通しています。回転部には内側と外側の2カ所に、ペダル本体の厚さを増やさないために、径の小さいシールドべアリングが組み込まれています。スピードプレイのクリートを固定する4穴が直接ソールに付いている、専用設計のソールを採用したバイクシューズがあり、ペダル軸の中心から、足の裏までの距離を近く設定して、踏み込む足を安定させることが可能になります。

 

スピードプレイのペダルは、クリートにはペダル本体が収る丸い穴に埋め込まれた金属製のC型のリングがあり、円盤状のペダル本体の溝をキャッチして足を固定します。C型のリングにキャッチされたペダル本体には、ペダリングする脚の自然なひねりの方向には、全くバネの力は働かないので、クリートの向きを調整する機構がなくても、ペダリングする脚の自然なひねりの動作を邪魔しないので、ひざ関節などに痛みが発生しにくいので、人気のペダルの1つです。

 

スピードプレイのクリートの設定は、前後位置や内外の調整のみで、足の踏み込む向きに合わせる取り付け角度の調整機能はありません。C型リングがクリートをキャッチしてから抵抗がなく、自由に足の向きを動かせることでカバーできるという考え方のペダルです。C型のリングには爪が付いていて、クリートに付いている2本のネジでリングの位置を調整して、足をリリースする時の足のひねりの角度を調整することができます。最も難しい自然な足の向きに合わせる、クリートの取り付け角度の調整が必要ないのはメリットでしょう。

 

スピードプレイの機能は認めますが、個人的にはこのペダルシステムは採用したくありません。タイム、ルック、シマノのペダルより踏み面が小さく、クリートとペダルとの接触面も小さく、内外の安定感が足りないなーと感じるからです。他の3種のペダルより踏み面が小さく、縦方向も横方向も足の裏を支えている感が不足しているからです。それは、ペダルをスピードプレイから交換して、同じバイクシューズのソールにクリートをセットして、トルクが必要な重めのペダリングをしてみれば、足の裏を支えられている面積の違いや、足の裏がピタッと安定して脚のパワーを伝えられる感じに変わるはずです。その安定感がペダルシステムには重要だと思っています。

 

マジカルミステリーツアーを一緒に走っているライダーの、8%の坂を上っている脚を見ると、ふくらはぎとスネの筋肉がかなり使われていると感じました。風土記の丘の手前のコンビニでクリート位置の調整をすることにしました。なんと、ペダルはスピードプレイでした。前にシマノを使っていたそうです。バイクシューズはルック3点止めで、樹脂製のアダプターが爪先寄りに固定されていました。前後位置はアダプターのスリットで15mmくらい調整できます。ふくらはぎとスネの筋肉への負担を減らすために、ペダル軸の中心の位置を、母指球という親指の付け根の骨の位置より後ろになるように設定しました。

 

カカトをあげて爪先立ちでペダリングしていたような状態から、カカトを下げてふくらはぎやスネの筋肉への負荷を減らしたので、風土記の丘のアップダウンを走ってみて、ストレスなく踏み込んでペダリングできるようになったそうです。さらに、バイクシューズの内側がギリギリでクランクに接触しないように、足の左右の開き(Qファクター)を狭くなるようにクリートの位置を外へ移動しました。これでクランクを回しやすくなっているはずです。

 

足をひねってのリリースの角度の調整は、思った位置でリリースできるようにするには、もう少し小ネジを回して煮詰める必要があると思います。次回の調整の課題ですね。スピードプレイはネジが多いので、定期的にネジの緩みをチェックしましょう。バイクとライダーの接点をより安定させることが気になったら、できればシマノのペダルにもう一度チャレンジしてほしいな〜。クリートの設定は、前後位置、内外、足の自然な向きに合わせる取り付け角度調整で最適化が必要ですが、親指から小指までのサポート感、足の裏の安定感はいい感じになると思いますよ。ではでは。