クマさんのバイク専科

早くサイクルコンピュータを復活させよう!

昔々、海外遠征に行く選手にお金を預けて、フィンランドのポラールのワイヤレス心拍計を買ってきてもらいました。厚生省がうるさかった時代、正式に医療用品扱いや、ワイヤレスなので電波法にも引っかかるという面倒な製品でした。最近は海外の商務省などからの非関税障壁という指摘があって、通関審査や型式承認審査もスムーズになっているそうです。当時のポラールはほぼ心拍計の機能が中心で、データの蓄積機能とか、解析機能などが盛り込まれていました。

 

最新のパワー測定、ケイデンス、心拍数、GPS、走行位置記憶、スピード、距離、標高差など、マルチ機能のサイクルコンピュータよりシンプルな機能でした。マルチ機能なだけに消費電力は大きく、1日のライドを走り終わったら、毎日充電しないといけないGPS搭載のサイクルコンピュータなんて、とても使いこなせそうもないと思っていました。ライダーのパワーを測定できるクランクや、スマホとリンクできるライダーの走りを客観的に評価する数値が表示される、マルチ機能が搭載された実用性の高いサイクルコンピュータが、ポラール、ガーミン、レザイン、キャットアイから続々と発表されています。

 

どんどんアップデートもされて、充電式のリチウムイオン電池も高性能になり、GPSセンサーも小型化や省電力化されて、稼働時間も伸びていますが、400kmや600kmのブルベをフルカバーできる機種はまだ登場していません。バックアップの電池パックか、毎日の充電が必須となっています。サイクルコンピュータの稼働時間を延長するモバイルバッテリーは純正品やサードパーティで用意されています。走ったデータはパソコンやスマホでトレーニング内容を解析したり、ロングライドを振り返ることができる貴重なデータとなります。

 

電力消費が大きく、頻繁な充電が面倒という理由で、2026年で運用できなくなるというどこ、ドコモのガラ系携帯から、大竹しのぶさんがコマーシャルしている簡単スマホへの移行をできないでいます。データの移行やインターネット接続やアプリなどのセットアップも時間がかかります。ドコモのスタッフがデータ抽出やインストールの操作を、やってくれなくなって、機種替えですら面倒になっていて、スマホは小型のパソコンなので、僕は携帯に音声通話機能とメールと、時々カメラ機能しか求めていないのに、結局セットアップは難しいですからね。この手のやつは超苦手です。

 

マルチ機能のサイクルコンピュータとブルトゥースやアントでリンクした、アプリをインストールしたスマホの液晶画面にマルチに表示される数値は、ワット数、ペダリングテクニックの評価、電池残量、ケイデンス、スピード、心拍数、距離、位置情報など、確かに走りの参考になります。スマホとマルチ機能のサイクルコンピュータとの連動なんて、取説通りにやれば誰でもできますよと言われるのですが、もう、アレルギーがあるのか取り組む気にもならないので、坂間メカニックなどITの得意な人に全てお任せです。

 

どんどん進化するサイクルコンピュータと液晶画面の大型化です。マルチなデータを表示するのはいいけど、果たして走りながら詳細なデータを生かすことができているのだろうか。パイオニアのパワー測定クランクと、純正のサイクルコンピュータや、レザインのマルチ機能サイクルコンピュータ、娘所有のスマホなどと組み合わせで使っていました。ペダル軸にかかる左右の足のパワーの大きさと、方向を見て、どういう場面でパワーを発揮すれば、乳酸の発生を抑えて効率よく走れるのかを体験しました。なるほど無理に踏まないで軽めのギヤ比で回した方が、次の坂でダメージなく走れて効率がいいのかとか体験できました。

 

この体験をどうすれば効率のいい走りに応用できるのか。データ画面の数値や矢印などの図形を見て、客観的な気づきも重要ですが、体を動かすことをより意識して走ること、骨盤の傾きでどの筋肉を使うか、脚や腕の筋肉を意識して動かすことも重要だと感じました。僕は体の動きをコントロールする方に集中することを選びました。マルチ機能のサイクルコンピュータを止めて、シンプルなスピードと距離などを表示するキャットアイのサイクルコンピュータに交換しました。

 

液晶に表示される数値より、心拍数、呼吸数、脚の動き、足の裏のペダルとのコンタクトの位置、腰の位置や固定感、グリップの位置や腕を引く方向、ペダルを踏み込む力の方向など、自分の体の動きの方に意識を向けて走るようにしています。今は取り付けているのはキャットアイのスリムで、フロントフォークのブレードの内側にワイヤレスのセンサー発信機を両面粘着テープで貼り付けて、前輪のスポークにシマノの小型のセンサーマグネットを取り付けています。

 

サイクルコンピュータ本体はステムの突き出し部分に、台座を加工してタイラップ1本で固定しています。電池の寿命は走行頻度や気温により違いますが、本体もセンサーも1年から1年半です。電池は電気屋さんで手に入りますが、本体側はコンビニでは見かけないモデルでした。電池切れしたので、センサー側はすぐに交換できましたが、本体側は電気屋さんに行って手に入れて入れ替えました。電池交換してからの再起動は、オールクリアボタンを楊枝の先で押して、km表示にしてモードボタンを短く押して、700Cホイールの車輪周長を入力したまではできたけど、時計モードにして時間を合わせようとして、どうするのかわからなくなりました。

 

マツナガ店長に先々週のサンデーライドライドの時にサイクルコンピュータの本体を渡して、時計表示にして、モードボタンの長押しで、時間をぴったりにセットしてもらい、ようやくサイクルコンピュータが完全復活と思ったら、ジョバンニの木リムホイールの、サピムのエアロスポークから、シマノのセサーマグネットが外れていました。トホホなライドになりました。ではでは。