クマさんのバイク専科

2021年、だったらいいのにな〜、な話し!

2020年の7月に開催される予定だった東京オリンピックのロードレース。選手が使用するロードバイクはどうなっているんだろう。2021年に延期されて何か変わる可能性があるだろうかオリンピックは国別対抗だから話はちょおと複雑だ。もちろん参加する選手はほとんどがプロチームに所属しているだろうから、所属するチームがスポンサードを受ける機材が供給されるわけだ。ロードレースではパンクの可能性があり、ナショナルチームのサポートカーからのスペアホイールの供給とか、スルーアクスルになってからは予備バイクへの乗り換えで対応することが多くなっている。ホイール供給の場合は、140mmか160mmのディスクローターのサイズのチーム内での統一問題があるのだ。

 

ナショナルチームは国内のナショナル選手権で選ばれたり、UCIのポイントランキングが参考にされて、その国の自転車競技連盟が定めたくらいテリアに沿って選ばれている。ナショナルチームに選ばれたその中で、洗油の得意不得意を把握して、監督はコースの特性を配慮して、チームのエースを決めて戦い方を検討する。しかし、強豪国ほどチーム内の揉め事は起こりやすい。勝ちたい選手が派閥を作ってアシストの選手が監督の戦略通りに動かないのだ。

 

機材選びにしても力関係が影響することがある。例えば予備ホイールのスプロケットの歯数構成がエースに合わせてあったりするのだ。有力国ほど内紛が起きやすい。イタリアのナショナルチームではそういう内紛状態で走って、チームがレース中にダブルエース状態になって空中分解して倒壊しているのに、アシストの個人的な能力の高さと、エースの強さで、戦略も何も成り行き任せのレース展開で、結局勝ってしまったということもある。

 

レースの機材は油圧のディスクブレーキが標準になって、メカニック泣かせのファクターがいくつかある。まず一番重要なのはブレーキキャリパーからのフールド漏れだ。ブレーキレバーを引いてもブレーキが利かなくなる。整備中にピストン部分のパッキンやボディやホースのジョイントからの漏れを見つけたら、スペアバイクを用意してあっても、本番用バイクを選手は使いたいはずなので、即パーツ交換となり、キャリパーの交換、オイルラインの交換、フールドの注入作業が必要になる。

 

さらに、フールドの注入作業中にブレーキレバーの引きのフィーリングにスポンジーな感覚がないかチェックして、もしあったら注入したフールドから気泡を抜く作業が追加となる。フールドをさらに注入して気泡を出し切ったり、超音波振動でタンクやオイルラインないに残った気泡を追い出す方法などで対応する。さらに、ブレーキパッドとローターとの慣らし作業で当たり面を作って、ドラッグの解消をする必要がある。ブレーキレバーそのものの開きの調整や、ブレーキレバーをどの位置まで引くと、ブレーキパッドがディスクローターに接触して、ブレーキが利き始めるかの調整も行う。

 

大量の機材を運ぶので、ホイールの運搬には気を使っていても、出っ張っているディスクローターの変形にも注意する必要がある。思っているよりは曲がりにくいのだが、ホイールをセットしてディスクパッドにローターが接触したら選手が気にかかる。緊急の場合は曲げ直すこともあるが、大抵はホイール交換での対応になる。そのディスクローターやブレーキパッドへのオイルスプレーの飛び散りにも神経を使う必要がある。ブレーキパッドに染み込んでしまうと、金属製のローターのように、ブレーキパーツクリーナーをスプレーして脱脂するのも効果が薄い。

 

スペアのブレーキパッドを用意しておいて、元のブレーキフィーリングへ戻すには、ブレーキパッドの交換作業で対応するしかない。交換作業はバイクを整備台へ固定して、外れ防止のピンを抜いて、固定ボルトを抜いて行うので、慣れていても数分かかる。そしてパッドの当たり面を出す作業が必要だ。2021年ともなると、100%が油圧のロードディスクブレーキ装備になるでしょうね。タイヤはブレーキング、ショック吸収性、グリップ力などのキャパシティが大きい、700Cの25mmになるのかな。チューブラータイヤもいるだろうけど、ホイールスポンサーの意向でチューブレスレディが多くなるかな。

 

コンポーネントはカンパニョーロの12段、スラムの12段、そしてシマノの12段というのは出揃うのかということが注目される。2021年の7月、東京オリンピックのロードレースでシマノの12段がデビューってカッコよくない?。しかも、スラムと同じワイヤレスときたら嬉しいのだけど。勝手に思っています。Di2の前後がほぼ同時に素早く変速する、プログラム変速のジャミングやチェーン落ちのトラブルは解消されているのだろうか。回転数を上げた強力なモーターが発揮するパワーと、踏み込みながらの変速テクニックへ変わったことに耐えられず、折れ口を見るとシマシマになって切り口が広がっている、金属疲労によりパンタアームが折れることがあった部分も強化されているのかな。

 

プログラムの書き換えによる機能の拡張などに着手されているのかも気になるところだ。開発スタッフに最先端企業のスタッフをリクルートして投入しているだけに、Eバイクコンポへの注力だけでなく、ロードコンポのアップデートも頑張ってほしいな〜。シマノのことだから、油圧のディスクブレーキに、Di2の12段のプログラム&マニュアルのシステム。油圧ディスクブレーキにメカニカルの12段のシステム。リムブレーキのダイレクトマウントにメカニカルの12段システム。リムブレーキのセンターボルト止のスタンダードブレーキにメカニカルの12段システムになるのかな。

 

142mmエンドの油圧ディスクブレーキのバイクだけでなく、今までの130mmのロードバイクのダイレクトマウントやセンターボルト止めのリムブレーキのユーザーもまだまだいるので、カンパニョーロは130mmエンドのフレームにも対応した12段コンポーネントを用意している。シマノも12段ロードコンポーネントパーツへの載せ替え需要にも応えるはずだ。切り捨てないでほしいな〜。ではでは。