クマさんのバイク専科

妙高高原のAさんお久しぶりです!

タイムのエッジを購入の妙高高原のAさんからつくばのショップに電話があって、折り返しで電話を入れてみると、当時の最先端の電動メカコンポーネントの10段のDi2アルテグラが動かなくなったそうです。電話をしたのが、まだ黒姫合宿の斑尾高原1日目のライド中で、黒姫高原のペンションセラヴィへ戻る時間が分からなかったので、確実に宿へ帰り着いている6時以降に来てもらうことにしました。
エッジをセラビィのダイニングフロアへ持ち込んで、故障個所のチェックをしました。


フロントの変速機もリヤの変速機も、デュアルコントロールレバーのシフトスイッチを押しても動きませんでした。
ダウンチューブの下端にセットされたリチウムイオン電池はフル充電してあるというし、Di2が動かない原因に考えられることから順番に確認しました。
まずリチウムイオン電池が台座にしっかり固定されているか、接点が曲がったりサビて接触不良になっていないか。
フックを解除して、電池と台座の接点を確認しましたが問題無しでした。


次はフレームの外側にセットされているエレクトリックケーブルの断線の可能性をチェックしました。
ケーブルが急に折れ曲がっているところもないし、ケーブルの樹脂が傷ついている場所もありませんでした。
樹脂が経年劣化している状態でもありませんから継続使用で来ます。
ジャンクションやインジケータ、前後ディレラーの接続プラグの抜けも、プラグ専用の工具で一旦取り外してチェックしましたが、カチッとはまり込んでいて無事に防水状態が保たれて接続していました。
もちろんプラグを差し込んでカチッと音がするまで工具で戻しました。


リヤディレラーのパンタアームを確認すると、転倒などの緊急時にリヤディレラーを守るため、モーターで駆動するためのクラッチが抜けていました。
パンタアームを手前に引いてクラッチをつないで緊急モードから回復させました。
右側のデュアルコントロールレバーのシフトスイッチを押すとリヤディレラーリヤディレラーを数段分動かすと、フロントディレラーはオートトリムして動きました。


ところが左側のデュアルコントロールレバーのシフトスイッチを押しても作動しませんでした。
今度はフロントディレラーの作動不良の原因探しです。
ここまでチェックしてくると、可能性としては左ブラケットのプラグ抜けの可能性が高いです。
バーテープを自分で巻き替えたときに、ブラケットから出ていたエレクトリックケーブルのたるみが設定されていたのを、真っ直ぐにして巻いてしまっていたそうです。


改めてリヤを変速してみると、10段のインデックス変速がズレていて、しかもローギヤにチェーンが乗り移らず変速しませんでした。このバイクで転倒していますね。
リヤディレラーには転倒した傷が付いていて、リヤディレラーのブラケットが外側へ曲がっていました。
外側に曲がるのは珍しい例ですが、トップギヤを乗り越えて、リヤエンドとの間にチェーンが落ちたことがあったそうです。
リプレースタイプのタイム純正のブラケットを持っていましたから交換してもいいのですが、わずかな曲がりなので、今回はブラケットを修正して様子を見ることにしました。


ホイールのスプロケットを10段の12〜32TのMTB 用でロードスプロケットと互換性があったモデルと交換しました。
最初に取り付けてあったモデルなので、チェーンの長さに問題はありませんでした。
トップギヤとローギヤのストロークを調整して、1段1段のインデックス変速を調整して、前後のディレラーのインデックス変速やオートトリムの作動を確認しました。


カーボンリム用のブレーキパッドも残量は大丈夫、ブレーキレバーのストロークも調整しました。
シマノのカーボンロープロファイルホイールの振れもチェックしてバイクをお返ししました。
今後もサイクルイベントに参加するそうです。
A さん何かあったら連絡してください、10月まで毎月開催している黒姫合宿の時に対応します。ではでは。