クマさんのバイク専科

Kさんとぶリおクンのポジションを変更!

黒姫高原るんるん合宿のリピーターで、同じバイクを乗り続けているので、フィッティングでやることは無いかなと思っていたライダー達も、やっぱり体調や筋力の変化、パーツの変更によって、サドルの高さやハンドルの高さなどポジションは微妙に変わりまますね。
実際にアップダウンのあるコースを走っている姿を見て、現在の体調に合わせてポジションを煮詰めることになりました。


黒姫合宿の6月でライドをしている最中に気が付いたことを、タイムのスカイロンを駆るKさん、タイムのZXRSツールアニバーサリーに乗るぶりおクンのポジションに反映させました。
K さんは鎖骨骨折でブランクがあって、その後のリハビリ走りをローラー台に変えて、少し走りが変わっていました。
前回の黒姫合宿で4mm上げた、サドルの位置を高く感じていることが、ペダリングで踏み込んで下死点を通過する脚の動きや曲がり、脚の筋肉の緊張で分かりました。


もともとアウターギヤで、この辺りの峠道を走り切ってしまうほど踏めるライダーでした。
脚の筋肉がリハビリ中に細くなった分だけ、クランクを踏み込めなくなっていることを感じているようで、足が踏み込みやすい前後位置や内外の位置や足の向きを探して、特に右足のカカトが内外へ動かして足の向きを変えてペダリングしていて、2日間のライドとも緩い上り坂を走っている時に、ペダルと足のコンタクトが安定していませんでした。


クリートの位置を後ろへ移動して、ペダル軸の中心より3mmくらい後ろに母指球の位置がなるように設定して、踏み込む足が安定するように変更しようかとも思いましたが、そのままの設定にして筋力強化をしてもらおうと思いました。
脚全体の筋肉の量を見ると、明らかにふくらはぎの大きさや、大腿四頭筋の盛り上がりが変わっていました。
臀筋の張りも前と違っているので、それらの筋肉をバイクに乗ることだけで回復させるのは大変なので、筋力トレーニングとして、ヒンズースクワットを試してみてください。


自分の体重を負荷に使ったフリーウエイトの筋力強化トレーニングです。
Kさんがペダリングで使っている、体幹から脚の筋肉を確実に強化することができます。
ヒンズースクワットのポイントは、まず、腰を下げる時に膝関節を前に出さないこと。
腰をその場で沈める感じで動かすことで、ペダリングで使う筋肉の強化をターゲットにできます。
腰を沈める高さは、真っ直ぐに立っている時の膝関節の高さまでのハーフスクワットで、深く落とし過ぎて膝関節へのストレスの集中を避けます。


3日間隔で1セット50回くらいから始めます。
50回を無理無くできるようになったら、毎日でも取り組んでください。4週間後くらいから50回を2セット、8週間後くらいから3セットを段階的に目指します。
臀筋、太ももの後ろ側や前側、ふくらはぎなどが刺激されます。耐乳酸性も向上します。
ウエイトトレーニングを行った日はプロテインを摂って、回復を促進させます。


ウエイトトレーニング直後に、ローラー台で有酸素運動レベルの低い負荷のペダリングを30分から60分しておくと、脳からの信号が通じやすい神経回路が作られて、素早く動かせる筋肉に仕上がります。
バイクで上りを走り込むより早く筋力が回復します。上り坂でイメージ通りに走れていないなと感じているのは、脚の筋力の低下と耐乳酸性の低下のせいだと思います。元のイメージでペダリングできるまでに、ウエイトトレーニングを取り入れて、時間は3ヶ月くらいかかると思います。焦らないで取り組んでみてください。


ぶりおクンはヒルクライムイベント直前のフィッティングでしたが、ハンドリングが安定する73度ヘッドアングル対応のステムを5mm下げて、ハンドルの上の直線部分やブラケットの位置を5mm下げて、上半身の重さや筋力を使って脚を踏み込めるように設定変更しました。
上り坂のセクションでパワーを発揮できるグリップポジションの設定です。
さらに気になったのは、踏み込んだ時に下死点で脚が伸びていることです。


少し脚の動きが停滞する感じで、ケイデンスを上げにくくなっています。
タイムのシートエクステンドタイプ(トランスリンク)なので、シートチューブをカットする必要がありました。
お昼の休憩時間に7mmほどエアロ断面のカーボン製のシートチューブをカットしました。
ホワイトのビニールテープを巻いて、カットするラインをはっきりさせて、シートチューブの中にペーパータオルを詰めて、カーボンの粉が入らないようにして、金ノコで切り、金ヤスリで平に仕上げました。


カーボンの切り粉をキレイにふき取って、カーボングリスをシートチューブの中とエアロシートポストに塗って、中に水が入らないようにして組み戻しました。
5mmサドルを低くして、ペダリングしてもらいました。
上越市の富寿司から信濃町へ戻るには、約50kmの距離で800mの標高を上りますから、サドルの高さの変更によるスムーズなペダリングや、体重を利用したペダリングのフィーリングの変化を感じてもらえると思います。
ピークス頑張ってね。筋肉をサポートするマグオンも試してみてください。ではでは。