クマさんのバイク専科

LED ヘッドライトと点滅式テールライト

LED とは発光ダイオードのことで、電球とは発光部分の構造がまったく違います。電球が細いフィラメントに電圧をかけて、電球に封入されたハロゲンやキセノンなどのガスとの組み合わせの中で光と熱を発しているので、フィラメントが消耗したり、衝撃や振動を受けて破断して故障したり、球切れのない発光ダイオードより寿命が短い傾向があります。発光ダイオードもどんどん進化しています。

 

発光ダイオードは省電力、長寿命という事で開発がスタートして、消費電力が少なく明るい光を発するので、省エネアイテムとして注目を浴びています。価格は白熱電球や蛍光灯より高いので、普及が危ぶまれていましたが省エネを推奨する法令や補助金制度などに後押しされて、オフィスや店舗や家庭の照明装置などに普及しています。基準が緩和されてクルマのライトにも普及しています。

 

発光ダイオードそのものの性能アップ、対応する電池、電気回路など、さらなる開発が進行中で、軍事用のライトはガス封入電球のライトから、省エネと電球切れがない耐久性などが上回り、完全に主役はLED ライトになりました。最初は高価で照度も低かったのですが、アメリカブランドの防水性や耐久性などミルスペックをクリアして、米軍やNAT軍に採用されたLED ライトでしたが、強度の高いアルミ合金ボディの削り出し、防水性、高照度のLEDのライトの開発が進み、主要生産国は中国になって価格もかなり下がってきました。

 

発光ダイオードそのものは発光量が飛躍的に増大しています。特に白色LED の発光量と消費電力の低下は驚異的なものが有り、見え方に関係する発光する光の色も調整されています。さらに、LED独特のぎらつきを解消して明るさを確保する装置の開発なども進んでいます。もちろん消費電力の効率化によって、使用電池が変わってランニングコストが安くなったり、1年でラインナップがアップデートされて、LEDライトはまだまだ進化しています。

 

スポーツバイクで夜走るときに必要なLEDのヘッドライトは、5mから10m先の路面を照らし出して、デコボコを見極めて走るのに、400ルーメンぐらいの明るさが必要です。キャットアイのVOLT400、VOLT700、VOLT800などが適しています。白色LED2灯の VOLT1200は横方向へ光の広がりもあって、オンロードはもちろん、オフロードの夜間走行にも対応できる明るさと照射範囲があります。いずれのLED ヘッドライトもハンドルに取り付けるアジャスタブルのバンド止めの台座付きで、2段階または3段階のパワー切り替え、そして点滅モードが付属します。

 

キャットアイのVOLT800シリーズまではクレードルによる急速充電か、USB からの充電が可能です。ヘッドライト側は一般的なマイクロUSB で携帯電話用のACアダプターのマイクロUSB端子でも、家庭用のコンセントからの充電が可能です。フル充電までの時間は供給電圧によって違いますが3時間から5時間でした。VOLT400とVOLT800シリーズはねじ込み式の充電池の形式は同じですが、充電池の容量が違い、裏技としては、VOLT 800用のフル充電した電池をVOLT 400にセットすれば、明るくはなりませんが、フルパワーでも長時間明るさを保つことができます。

 

充電式のLED ライトはドイツ人デザイナーの発想から生まれたレザインもメカニカルな感じでまとめられてカッコいいですね。自転車専用に開発されているのでコンパクトデザインで、ハンドルバーなどへの固定も確実で路面を照らし出せる明るさの、扱いやすいライティングシステムです。充電はUSB やAC アダプターで家庭用コンセントでも行えて、ランニングコストを抑えることができます。

 

充電式の内蔵型は電池切れしたら充電に時間がかかります。簡単に電池交換できれば予備電池との交換で対応できます。電池代を気にしないのであれば、リチウム電池の123Aを使うLEDヘッドライトを、ニコーのライトホルダーでハンドルバーへ取り付けるのが、もっともコンパクトで明るい白色LED のヘッドライトです。電池1本だと300ルーメンで2時間くらいの照射が限界で、2本だと400ルーメンで4時間、700ルーメンで1時間半ぐらいが現在手に入るモデルの限界性能です。LED ライトの古いモデルは効率が悪いので最新のモデルを手に入れることをお薦めします。

 

123A仕様のヘッドライトは小さい電池をサドルバッグに収納しておいて、電圧が低下して暗くなったら電池を交換して、すぐに復帰できることです。夜間走行するなら2本仕様のモデルでフルパワーで400ルーメン以上が理想的です。現在使っているモデルは、123Aの2本仕様で最大700ルーメンですが、フルパワーだと実用照射時間は1時間半くらいです。しかも、ランニングコストが高くて人気薄らしく店頭では見かけなくなりました。単4を3本か4本の仕様で、200ルーメンかラ300ルーメンのモデルへ移行しているようです。

 

テールライトはLEDの赤色の点滅式がポジションをアピールするのに最適です。テールライトこそ夕方から夜にかけての安全走行のポイントです。せっかく取り付けるならLED 3灯以上の明るく光るモデルを選びましょう。1灯の小さいモデルは視認性が低いので、ライダーはテールライトを付けている、ドライバーから見えていると思って走っていても、市街地など色々な光の中に埋没してしまい、アピールできていないことが多いので、小さくても発光量が大きいLED 3灯以上のモデルを付けましょう。

 

トンネルに差しかかった時などにスイッチを入れやすいこと、チェーンステーやシートステー、そしてサドルバッグの後ろなどに取り付けて、確実にドライバーから見える様にセットすることが重要です。テールライトは走行中に自分では認識しにくいので、走る前にテールライトの照射方向を確認して修正したり、スイッチを入れて電圧低下になっていないか確認します。定期的に電池交換して安全に走りましょう。ではでは。