クマさんのバイク専科

ちょっぴり走りましたが、まだ無理でした

もう、早く社会復帰(ライド)したいと最初の手術を受けた日から3日目、担当ドクターに、ベッドで上半身を起こしたり、歩いたりしてくださいと言われ、ベッドへ起きるのはもちろん、トイレへ自分で歩いて行こうと思って、ベッドから起きがろうとしてがんじがらめ状態に気付き困りました。手術直後は、体にいくつものチューブがつながっていました。まず、壁に設置されている酸素供給システムからのチューブが鼻の穴に差し込まれています。チューブが耳を迂回して、鼻の穴のところで酸素がしゅーしゅーいっています。

 

さて2本目のチューブは喉の太い血管に差し込まれた高栄養点滴のカテーテル。

これは差し込まれているという超違和感があって、2日に1度はサージングテープを外して周りを消毒してもらい、固定し直してもらっていましたが、段々首が変にこってきました。このチューブの先には大きな栄養点滴の袋があって、点滴の注入量をコントロールしたり、チューブの詰まりを警告するコンセントにつながっている機械が2個セットされた点滴スタンドがあります。スタンドは5つのローラーで支えられています。

 

3本目が抗生物質の入っている点滴が下がり、そのチューブが栄養点滴のチューブの継ぎ手に連結されています。この2つのチューブが交差してけっこう交通整理が大変でした。寝ていると忘れて引き抜いてしまわないか心配でした。看護師さんがもっとも気にしているのが、点滴のチューブを意識的か無意識に引き抜いてしまわないかだそうです。4本目が、手術した傷口から5cmくらい離れた場所の、お腹に穴が開けられて通されているドレーンと呼ばれるチューブです。チューブはほぼ透明のシリコンゴム製のもので、ドレンのチューブ以外は時々交換されました。

 

さて5本目が尿道カテーテルからのチューブで、尿意があるのか無いのか分かりません。でも、ちゃんとベッドの脇のパックには尿が排泄されてたまって行きます。このカテーテルを挿入した後遺症の痛みと、頻繁に起こる尿意で、後で苦しむことになるとは思いもしませんでした。担当ドクターからは「歩いていいよ、早く起き上がって歩かないと筋力が低下して、社会復帰が遅くなるよ」と脅されていましたから、痛くても、くらくらめまいがしても起き上がって、まずはトイレへ排便に行こうとしました。だけど、5本のチューブががんじがらめで起き上がれないじゃないの。

 

夜勤の看護師さんを呼んで、コロコロ付きの酸素タンクにチューブをつないでもらい、尿の入ったパックを点滴のスタンドへぶら下げて、ドレーンの容器をパックに入れて点滴スタンドへ取り付けて、点滴スタンドのコードを外して転がしてトイレのドアを開けたまま、洋式トイレに座りました。個室にして良かった。でも、便座に座って考えてみましたが、もう4日も口から何も食べていません。点滴だけですから、何だか便意はあっても出るものがないのでは?。でも、看護師さんや担当医師から、ガスは出たか、お通じはあった?、と質問されるけど、何分頑張っても出ないものは出ません。その後、17日も食べさせてもらえませんでした。

 

だけど、現状では余りに大がかりなトイレへの移動になるので、申し訳なくて便意が時々やってくるけど、おいそれとナースコールのボタンは押せません。しかもほとんど成果無しだからね。ガスが少し出るくらい。それでも報告すると可愛いエンジェルが喜んでくれるのが妙に嬉しい。最初は構成物質と栄養点滴をぶら下げて、点滴スタンドをペット代わりに連れて、病院の平らなフロアを30分間ヨタヨタ歩きました。次の日は30分フロアを歩き、外のコンビニへも点滴を連れて行きました。3日目はフロアを1時間、暑い外を1時間歩きました。

 

酸素、抗生物質、栄養点滴、尿道カテーテル、ドレーンとチューブが外れるごとに、カゴの鳥が開放されるような感じで喜びがありました。チューブが全て外れた日に外出許可がおりるか分かりません。看護師さんにもお医者さんにも、リハビリ熱心という実績があったので、2時間病院の周りをウオーキングしてくると言って、自分のクルマを運転してデイパックを買いに出かけました。それ以後は時々スポーツバイクつくばマツナガやケーズ電気にも出没しました。

 

2度目の傷の中を洗浄する手術後も3日目には歩き始めましたが、傷口が痛いのと引き吊れるので参りましたが、30分歩いて元気さをアピールしました。だけど傷の中にドレーンの誘導のガーゼを押し込むのが痛くて、毎朝の回診が恐怖でした。「ガーゼがいらなくなったよ」と言われた日は涙がチョチョ切れました。というわけで、ほぼ傷が塞がった32日目に退院しました。色々な人が心配してお見舞いに来てくれたことを思い出していました。ありがとうございます。糖尿病の病院への紹介状を受け取って、お昼近くになって退院しました。

 

自分でクルマを運転してクーロンヌへ行って、焼きたてのパンを買って、大好きなカレーパンを食べながら、つくばから高速で自宅へ帰りました。あれは旨かったな〜。まだ傷口は縫われたままで4カ所の穴が開いています。そのまま、週末にはたまごさんとジャクソンさんと、Sさんの乗鞍のヒルクライムのサポートに行きました。力を入れると傷が痛いので、そろりそろりと動いて対応しました。

 

そして、糖尿病の専門医へ行って診断を受けて、とりあえず、1日1回、血糖値の上昇を抑える薬を1錠飲み、食事療法を続けることになりホッとしました。そして、昨日抜糸してもらいましたが、予想していたより糸が通っていた穴の周辺が痛みますし、腹筋を切った部分にしこりがあって違和感があります。いつからバイクに乗っていいとは言われませんでしたから、もういいんでしょ。今週末の日曜日は天気が良かったら、2人のフィッティングをして、自分のバイクも用意して、つくばで近くのコーヒー屋さんまで走りました。腹筋が痛いのなんの、まだ無理はできませんでした。ではでh。