クマさんのバイク専科

スイスアーミーナイフのクラシックが便利そう!

家の近くのアウトドアショップへ行く度にウオッチしているのがスイスアーミーナイフのコーナーです。ハンティングナイフや軍事用ナイフの世界はアメリカとドイツがもっとも発展している国ですが、折り畳みナイフとなるとスイスで、ウエンガーとヴィクトリノックスです。機械式時計などの精密機械製造で知られるスイスブランド、多種類の工具やナイフをポケットナイフに集約したモデルが30種類以上展示されています。おもちゃのナイフではなく、小さいけど本気で機能を追求して集約させた絶品です。

 

ヴィクトリノックスのもっとも小さいのがクラシックで4機能かな。少し大き目のポケットナイフには10機能とかが盛り込まれていて、専用工具ほどの機能はなくても、持ち主のテクニック次第で緊急事態を回避できる機能を持っています。本格登山用、トレッキング用、ハイキング用、セーリング用、パラセーリング用、ダビング用、サイクリング用、日曜大工用など、多岐に渡りカバーしています。

 

どれもこれも、素材は刃物にも使える粘りと強度がある硬質ステンレス鋼で、隅々までピカピカに仕上げられています。どれを見ていても魅力的で、自分で自転車用の携帯工具を組み立てているので、見ているだけで参考になるし、これくらいの精度と美しさと耐久性で、自分のバイクにぴったりの携帯工具があったら1万円越えでも買ってしまいます。台湾のトピークのスポーツバイク用の携帯工具の開発スタッフとか、ドイツのデザイナーが手がけているというレザインが、価格度返しでプライドをかけて、こういうぴかぴかの本気モードのヤツに取り組んでくれないかな。

 

台湾のトピークのオフィス兼開発ファクトリーで働いている、携帯工具開発担当のスタッフは、机の上に組み上がっている携帯工具と、ばらばらになっている工具のパーツがとっ散らかっていました。日の目は見なかったけど、試作品のチタン合金製ボディのチェーン工具とかもあったり。目の前には3D画像のシミュレーターがあって、工具のコンビネーションとか、合体型のエイリアンやマクガイバーを分解したり組み立てたりを繰り返して、動きを確認していました。ナイフやドライバーの仕上げはスイスアーミー並みになっています。その延長線上に上質な携帯工具は実現できるはずです。

 

ヴィクトリノックスのサイクリングは、今時のスポーツバイクには工具の種類が全く足りませんから、1個手に入れてしばらく試しましたが、欲しいという誰かにクリスマスプレゼントしてしまいました。最新のスポーツバイクは、アーレンキーだけでも2、5mm・3mm・4mm・5mm・8mmが必要です。8mmスパナ、ナイフ、チェーン工具、T25とT30のトルクスレンチ、プラスとマイナスのドライバーなどが必要です。現場で使いにくい長さや形ばかりで機能しないのではダメですからね。

 

今時のバイクに対応した携帯工具の機能をクリアできるアーミーナイフはなかなか登場しないでしょう。台湾や中国で製造されるスポーツバイク用の携帯工具は市販価格で4000円くらい、レザインのカーボン製のグリップのモデルでも1万円以下なので、ビクトリノックスやウエンガーのアーミーナイフのような仕上げの、スポーツバイク用の携帯工具が作られたとしても1万円越えになるでしょうね。

 

ガーバーとか京都ツールから、もしくはナイフメーカーと工具メーカーのコラボレーションで、日本の匠が作る、スポーツバイク用の携帯工具の決定版でも出してくれないかな。工具は最新ロードバイクに対応できる内容で、素材は硬質ステンレス鋼、チタン合金、アルミ合金、グリップはカーボンってとこかな。それならば2万円でも買っちゃいますけどね。

 

と、夢のようなことを言っていないで、目の前の小さなアーミーナイフの話、たまごさんにライド中に良く借りるのが、ヴィクトリノックスのクラシックという切れ味鋭い小さなナイフとドライバー付きヤスリ、折り畳みの板バネで開くはさみの付いたモデルです。これのナイフとはさみは良く切れて、パンクしたチューブラータイヤを輪切りにして、指を差し込んでリムからタイヤを引きはがすのに便利なんです。

 

小さな無印良品のカッターナイフも良く切れて便利だけど、あの小さなウエンガーのナイフに付いている本体のバネを使って開くはさみがいいんですね。ヴィクトリノックスのクラシックにはグリップのカラーも素材も色々あって、イエローかホワイトのグリップのヤツが可愛くていいですね。これからちょっと行って買ってこよう。1600円から1800円にプラス税だったかな。まだ走れないんだけどサドルバッグに入れておこう。ではでは。