クマさんのバイク専科

タップレバーの快適な取り付け位置探し!

ブレーキレバー兼変速レバー、ドロップバーも、実はもの凄く重要なインターフェースです。カンパニョーロのメカニカルのエルゴパワーシフターのブラケット形状が、ドロップバーの形状とマッチさせて、ブラケットの上の面と、ドロップバーの上のアールと手の平にマッチする、握りやすく手の平が痛くならないスロープを作るのが難しい形状をしています。

 

エルゴパワーシフターのブラケットの上の面は、付け根からしばらくはフラットで、先端に近くなるとアールがきつくなって、しかも内側にオフセットされています。グリップする位置をブラケットの中央と、ブラケットの先端の2カ所を想定しているデザインです。樹脂製のブラケットには、裏側がワッフルのような空間のあるラバーフードがかぶされていて、ブラケットの周長は絞り込まれていて、シフトケーブルの巻き取り機構が収納されているのに、女性ライダーでも握りやすいくらいにシェイプアップされています。

 

ブレーキレバーも、ブラケットを握って上からでも、ドロップバーの下を握っても、ラクダのこぶのような形状で、指をかけて引きやすいレバーデザインです。ブレーキレバーがシマノやスラムのように、外側へオフセットされていればもっと引きやすくなりますね。ブラケットが手の平にマッチして痛くならないように、ドロップバーとブラケットの上の面とのスロープを作るのは、かなり慎重に微調整が必要です。

 

複雑な曲がりをしているアナトミックデザインと、アールが1つか2つで構成されたシャローデザインがあります。快適なスロープを作るには、ドロップバーの取り付け角度も慎重に調整する必要があります。どちらのドロップバーと組み合わせても、快適なスロープを作るのは難しいので、腕を真っ直ぐにしてブラケットを握るのか、肘を軽く曲げて握る時間を重視するのか、固定する位置を慎重に煮詰めていきます。快適に感じるブラケットの取り付け角度が腕の曲がりで変わります。

 

ドロップ部分の上のスロープと、ブラケットの上の面の根元近くのスロープとの境目がなるべくフラットになるように、痛み発生の原因になる、手の平とのすき間ができないよう、ドロップバーの取り付け角度を微調整したり、ブラケットを動かして快適なスロープを作ります。だからといって、ブラケットの取り付け角度で握った時に手首などにストレスが発生しないことも重要だし。ドロップバーの下のグリップ位置の角度をないがしろにしてはいけません。ダウンヒルや平地でグリップした時に、手首などにストレスが発生しないように配慮すべきです。

 

ブラケットの設定で、もっともいま悩んでいるのがスラムレッドのeタップレバーのブラケットの取り付け位置です。ワイヤレス&電動メカですけど、右手の親指をねん挫したのが痛くて、メカニカルの変速レバーの操作をできないので、パドル型のスイッチを押すだけのe タップの電動メカを頼りに走っています。今はeタップを組み込んだピナレロだけが頼りなので、何とかグリップが快適にならないか試しています。

 

自転車雑誌のスラムレッドのeタップの紹介記事では、eタップレバーはブラケットが細く絞り込まれていて、女性ライダーが、ブラケットが細身で握りやすいとコメントしていました。でも、それは手の小さい人が握ったとしても、eタップレバーを単体で握ったときの感想としか思えません。クマジジイも初めて展示会でeタップレバーの単体を握った時は、これはいい感じと思いましたからこのコメントが出るのは分かります。

 

無線装置が入るので大きいのではと心配していたブラケットは、単体では細身で握りやすいと安心しました。それよりワイヤレスのコマンドが混信しないのかを心配していました。充電式の専用電池もかなりもちますね。もう使い始めて1ヶ月、約150km(5時間)×4回のライドをこなしました。組み付ける前にフル充電したきりで、フロント70時間、リヤ50時間可動するそうで、まだ緑のLEDが点灯しているので残量が半分以上あり、充電しないで使い続けています。パドルをカチッと押して、ワイヤレスのコマンドの届かなかったこともないし、混信したこともありません。

 

ただ、クルマに収納して長い移動の時に加速度スイッチが入って電池を消耗するので、電池をいちいち取り外して、ということを守っているのですが、小さい専用の充電池を無くさないか、それが面倒な気がしてきて、付けっ放しで移動してどのくらい電池が消耗するのかの方を知りたくなりました。それほど違いがないなら着脱しないで使ってしまおうかな。とりあえずLEDの赤が点滅する残量が少なくなるまで使ってみてから、今度は電池を付けっ放しでクルマに乗せて移動して、赤が点滅するまでの時間をチェックしてみます。

 

確かに単体なら女性ライダーでも、男性ライダーでもe タップレバーは握りやすいです。でも、単体で使うものじゃないので、ドロップバーにeタップレバーを組み付けて操作してみると、ドロップバーの曲がりの部分から、いきなり角のようにブラケットが立ち上がり、ドロップバーとブラケットの上の面とのなだらかなスロープができず、手の平に三角のすき間ができて50km前後走ると痛くなり、ライドは5mアーレンキーを持って走り、ブラケットを移動したり、ドロップバーの取り付け角度を調整しましたが、握りやすいブラケットとは思えませんでした。

 

これはアナトミックバーでもシャローでも、そして最近流行のショートドロップ&ショートリーチのドロップバーでも、ドロップバーの上の曲がり部分とブラケットの上の面で、快適なスロープを作るのが難しそうです。旧型のシャローデザインのカーボンドロップバーの、イーストンのEC90エキッププロと組み合わせているんだけど、ドロップバーの取り付け角度を微調整しては、ブラケットの位置を微調整して、どうにかこうにか握っても痛くならない位置を見つけたけど、超快適で、これでいいという感じではありません。

 

ドロップバーのドロップ部分の上の部分を水平に近く設定して、かなり細身のブラケットを上へ移動して、ドロップバーとブラケットの上の面のスロープを作って固定しました。ブラケットの上の面はかなり前上がりの設定です。ドロップバーの下の直線部分もブラケットの上の面と同じくらいに前上がりになっています。通常は腕を伸ばしてブラケットを握って走っています。カンパニョーロのエルゴパワーシフターも、シマノのデュアルコントロールレバーも、ブラケットの上の面がわずかに前上がりになる設定がマッチしています。だから、かなり前上がりのeタップレバーの設定は、実際に3時間4時間と長く乗ってみないと本当に快適かどうかは分かりません。

 

バイクに股がってサドルに腰を乗せて、手を伸ばしてブラケットを握って、手にかかる圧力を感じながらブラケットの上の面の位置の設定をしてみて、これ以上に快適にすることができないで困っている感じです。eタップレバーを使い始めたマツナガ店長にもこのブラケットの快適設定の件を聞いてみると。同じようにドロップバーとブラケットの上の面との快適な握り心地の設定に悩んでいたそうです。やっぱりなーと言う感じですが、そうなると意地でもいい設定方法を探りたくなりました。

 

ドロップバーは仕事部屋の中にアナトミックやシャローやショートリーチ&ショートドロップモデルが20本以上あるので、e タップレバーを手に入れて、何日かかけて、ブラケットの位置や、ドロップバーの取り付け角度の最適な設定の方法を探してみます。ではでは。