クマさんのバイク専科

ターボマチック2はインパクトの有るサドルです

フィジークのアリオネトライ2カーボンレールのサドルを、数週間かけて、ピナレロのパリ(旧型)にセットして、クランクを踏み込みやすくて、しかも回しやすい腰の位置をサポートする、やっといい感じの前後位置にできました。サドルの中央から後ろ経かけての座骨や、中央から先端にかけての尿道への圧力もバランスして、上手く分散できるサドルの上面の取り付け角度にもなっています。

 

ペダルをもっとも遠い位置にして、脚が真っ直ぐになった時、カカトを下げて、足の甲が地面と水平になる、いい感じで50kmを越えても走れる、ペダリングする脚の膝関節や周りの筋肉や靱帯の張りやストレスもなく、走行後も痛みや張りの発生もないサドルの高さにできました。やれやれポジションの設定を気にするこよなくライドを走れる段階に入っていました。

 

ところが、探していたけど見つからない、セライタリアのターボマチック2をべジタリアンSさんに、新品を手に入れてもらったので、いままでのトライ2カーボンのセットアップの時間や労力がちょっともったいないけど、週末のライドまでにサドルを交換することにしました。ピナレロのパリに付いていたフィジークのトライ2カーボンレールを、WRのRSRのシートポストごと外しました。今月だけでも、もう何度も何度も、このサドル交換の作業をしているので、手慣れたものです。

 

サドルはカッコ良くても、軽くても、座り心地が命です。正直、フィジークR1 カーボンレールのホワイトは2個も買ってしまいました。それを本当は使いたいのです、軽くてカッコいいし、サドルが薄いからシーポストも上げられそうでしょ。だけど、形が古かろうと、重かろうと、サドルは100kmを超えて走って、お尻が痛くならなくて評価されるもの、バイクの乗り心地を左右する重要なパーツです。できれば翌日も走ってお尻が痛くならないヤツが理想的です。

 

WRのRSR の2本ボルト締めのカーボンシートポストは、ハンガーの中心から、サドルの上の面までの距離を、675mmのサドルの高さに合わせたとき、シートチューブへ差し込まれる、クランプバンドから下のカーボンシートポストが、シートチューブ径の2、5倍の長さが残るようにカットしてあります。軽量化はしても無茶なことはしないで、安全率を配慮しています。

 

サドルのお尻と触れる上の面の取り付け角度を微調整しやすい、2本ボルト締めのヤグラも、ネジを何回回すと下のヤグラ金具を抜き取れるか分かっています。サドルのレールに固定している、リクセンカウルのサドルバッグを取り付ける金具も取り外して新しいサドルへ移植します。セライタリアのターボマチック2は、右側が鮮やかなイエロー、反対側がブラックというセパレーツの革で覆われています。裾は昔のサドルデザインですから、長くスチールレールのぎりぎりまで伸びています、レールが隠れているとフォルムがクラシックですね。

 

革の下にはクリーム色の、気泡を含んだしなやかなパッドが入っていて、プラスチックベースはカーボンチップなどの補強のない、腰をのせた時にサドル全体がしまるものです。しかも、座骨や股関節の内側の当たる部分が、内側にへこませて成型されていています。

 

という事は、その部分のパッドが他より厚くなっていて、座ってペダリングしたら、もっとも圧力のかかる部分の圧力を分散する構造になっています。座骨のエッジとサドルのベースやパッドに挟まれて、皮膚や筋肉が押されて血行障害になって、床ずれ的に痛くなるのを防いでくれます。サドルを支えるスチール中空レールとプラスチックベースとの接合部分には、前に1カ所、後ろに2カ所、サドルがぐらぐら不安定にならない、特別なサスペンション構造が採用されて、路面からのショックを吸収する構造になっています。

 

ターボマチック2のレールはスチール製の中空丸断面構造です。上のヤグラの溝にレールを収めて、下側のヤグラを差し込んでレールをはさんでからボルトを締め込みます。バイクには前後輪をセットして水平を出して、サドルの上の面の取り付け角度を、やや前下がりになるように、2本のヤグラのボルトの締め具合で調整します。サドルの前後位置をタイムのVXRS のターボマチック2でチェックして、パリに付けたターボマチック2を移動して同じ設定にします。サドルの高さは、サドルの上の面の長さの2分の1の位置を仮のサドルの中心として、ハンガーの中心から計って655mmになるように設定しました。

 

ギヤ板側がイエロー、反対側がブラックになりました。黒いフレームやシートポストにイエローのサドルはけっこう印象的ですね。しかも、サドルの裾が長いデザインで真横から見て、シートポストのヤグラやサドルのレールが見えないルックスは、再度がカットされてレールやシートポストのヤグラが見える、軽量サドルが一般的な今時としては新鮮ですね。ボクは裾の長いサドルの世代の人間だから落ち着きます。今週末のライドは、この取り付けたばかりのサドルのポジションを煮詰めながらのライドで、4mmと5mmのアーレンキーを持って走ることになります。パリでこのサドルは初めてだから、新品のターボマチック2はどんな乗り心地になるか楽しみです。ではでは。