クマさんのバイク専科

ドロップバーのエンドキャップってどうしていますか?

 

ここ15年くらい、イタリアのITMのアナトミックモデルに始まって、チネリのRAMのシャロー、3Tのシャロー、スペシャライズドのシャロー、イーストンのシャローと、カーボンドロップバーを使い続けています。軽いのとカーボン製品の振動減衰性としなりで腕や肩へのストレスも少なく乗り心地がいいし、初期のモデルの形状はともかく、後期のカーボンバーモデルはドロップやチューブ断面の形状の成型の自由度が増して、グリップする位置を選べ、肩の部分のアールが小さくなって、ブラケットを握った時に手の平がサポートされるので、現在は絶版になっていますが、イーストンのSLX3というシャロー型が気に入っています。

 

カーボンハンドルの初期のモデルは成型の自由度と言うのがかなり制約があったらしく。ドロップの部分のアールも、直線と大きな曲線を組み合わせたような、なんとも握りの場所の限られたアナトミックバーでした。大きなアールの握りやすいシャロータイプで良いモノが見つかりませんでした。ドリップバーの肩の手を乗せる部分の面がフィットしなくて、ブラケットとバーの境目に谷底ができて、手の平にストレスが集中して痛くなるものがほとんどでした。しかも、ブラケットの固定力がネジを締め込んでも今ひとつで、気が付くとブラケットが動いていることがありました。

 

ドロップバーの左右のエンドの切り口の断面は円く成型されているはずですが、カーボン繊維の筒の中にエアバッグを入れて、圧力を上げて外型に圧着させて、熱処理炉に入れて、真空引きしながらエポキシ樹脂を硬化させて成型する工法でカーボンドロップバーは製造されていました。成型後にエアバッグを取り出した跡があリありとあって、バーエンド付近は円い断面になっていないものもありました。初期のカーボンバーのクランプ部分の外径が26mmとオーバーサイズと2サイズがありました。ドロップバーの部分はブレーキレバーのクランプバンドが通るので同じ径でした。

 

当然31、8mm径のオーバーサイズのクランプのモデルの方が強度も剛性も高く、カーボン素材の成型品や超肉薄の熱処理アルミ合金製の軽量バーのために生まれた規格なので、従来からのアルミ合金製バーのクランプ径のイタリア製のバーの規格だった、26mm径のクランプのカーボンドロップバーのモデルは数年で消えて行きます。

 

それでもブレーキレバーのクランプ径はそのまま継承されているので、ドロップバーのドロップ部分の外径は変わりませんでした。カーボンバーの場合はカーボンプリプレグが積層されて成型されるので、内径が小さくなってしまいます。市販のバーテープに付属しているプラスチック製のバーエンドキャプでは差し込み部分の径が大きくて収まりません。カーボンバーが多くなっても内径が小さいバーエンドの内径に対応しているプラスチック製のエンドキャップはまれです。巻き付けたバーテープの末端を一緒にバーエンドに押し込みながら、エンドキャップの差し込み部分の爪を折り曲げたりして、無理矢理押し込んでいたりしていませんか。

 

最近では、エンジニアプラスチック製とか、アルミの削り出しの別売りのものなどが細いカーボンバーのエンド部分の内径に対応しています。巻き付けたバーテープと一緒に押し込むとキレイに仕上がります。ところが、お気に入りのバーエンドのキャップはチネリのモデルです。アルミバーの内径に合わせて作られています。柔軟なプラスチック製のエンドキャップ本体にアルミ製のカバーが付いています。アルマイト処理のカラーが赤・青・黄色・ホワイト・金色・黒などと豊富で、フレームのカラーやバーテープのカラーにコーディネイトできます。

 

差し込み部分の樹脂が柔らかいので、巻き上げたバーテープに切れ目を入れて合成ゴム系のクリアな接着剤を塗ってバーエンドへ押し込み、チネリのエンドキャップを手でバーテープの末端と一緒に押し込み、最後の部分はプラスチックハンマーで叩き込むことができます。資金なかなか在庫しているお店がないので見かけた時に買うようにいています。フィジークのフェイクレザー製のばーテープでホワイト地にフィジークのロゴ入りバーテープは見かけるとつい買ってしまってストックしていますね。ではでは。