クマさんのバイク専科

チェーン落ち防止の小物を取り付ける!

アウターからインナーギヤへの変速で内側にチェーンが落ちたり、インナーギヤからアウターギヤへの変速で外側に落ちたり。そんなに頻度は高く無くても、肝心の時に不意打ちのように起こるのが、フロント変速の悩みの一つのチェーン落ちです。チェーン落ちはシフトケーブルで操作するメカニカルの変速でも、モーターによる電動メカの変速でも起こる可能性があります。単純にチェーンケージの内外への、最適な位置を通り過ぎるオーバーストロークが原因の場合もありますが、内外とも、ぎりぎりの調整がしっかりできていても、チェーン落ちする可能性が高い変速パターンがあります。

 

フロントを変速する時の、チェーンが移動するポイントを設定した、コンピュータ設計されたチェーンリングや、剛性を高めたクランクやアームを採用している、スラム、シマノ、カンパニョーロやサ—ドパーティのチェーンホイールでは、かなりチェーン落ちの可能性を低下させていますが、ローギヤに近いギヤでドライブしていて、アウターギヤからインンーギヤへのフロントの変速は、完全にチェーン落ちの可能性を無くすことはできません。

 

エンジニアプラスチック製のチェーン落ち防止の小物、「チェーンウオッチャー」をシートチューブの下に付けていましたが、通常はチェーンが先端に触れてチェーン落ちを防いでくれますが、踏み込んだ瞬間にチェーンウオッチャーの先端が変形して、内側にチェーンが落ち込んでしまうことがあり、その場合は簡単にはチェーンをインナーギヤへ戻せなくなります。チェーンウオッチャーを付けていて、何度目かのチェーン落ちが発生した時に、チェーンをインナーギヤの歯先へその場でもどすのが大変で、これならチェーンウオッチャーがない方がいいと、現場でシートチューブに固定しているボルトを緩めて取り外してしまいました。

 

チェーンが落ちやすいパターンがあります。アウターギヤで走っていて、上り坂に差しかかり、フリー側をだんだん軽くするためにローギヤ側へ変速していき、アウターギヤでは重くて踏み切れなくなって、インナーギヤへ変速した時に、チェーンは斜めにドライブして内側に引っ張られているので、チェーン落ちを起こす可能性が高いのです。フリー側のチェーンのドライブしている位置を、ローギヤから6段目とか5段目に戻して、一瞬クランクの踏み味が重くなりますが、その後でフロントをインナーギヤへ変速すると、内側へ引っ張られている状態を解除できて、インナーギヤの内側へのチェーン落ちを防げます。

 

ロードレースを走る選手もそれを知っていて、トレーニングでは普通はそういう操作を心がけていますが、実際のレースでは、メーカーのお薦めしていないアウターギヤ×ローギヤとかのチェーンの斜めになるドライブも使うし、チェーン落ちにかまっていられないそうです。そうなると、タイムロスになるチェーン落ちをレース中はどう防いでいるのか、クランクを踏み込む力を一瞬弱めて、チェーンリングの歯先や裏側は変速する位置を設定された、コンピュータデザインされたチェーンリングを、ゆっくりチェーンを移動させてインナーギヤ側へのチェーン落ちを防いでいるそうです。

 

厳しいレースでは、シュ部所でのタイムロスンなる可能性があるチェーン落ちを気にしてはいても、踏む力を緩めてチェーン落ちを防いでいるそうです。確かにそうだなと思います。トップライダーと一般ライダーでは、アウターギヤとインンーギヤとの歯数差が違うので、歯数差が16Tある50×34Tのワイドギヤの方がチェーン落ちしやすい傾向があります。ロングライドでも気にしてフロント変速することはほとんどなく、後ろをローギヤへ向かって軽くして行って、フロントをいきなりインナーギヤへ変速するのが普通になっています。そうなるとシリスアスロードバイクの歯数差の少ないチェーンリングの組み合せよりチェーン落ちの可能性は高まります。

 

と言うわけでチェーンウオッチャー選びに再チャレンジです。K-エッジのチェーンウオッチャーは珍しくメードインUSA。カンパニョーロの高価なチェーンウオッチャーもあります。アルミ合金製の棒と言うかへラのような形状のものを、フロント変速機の取り付け台座にセットして、チェーン落ちを防ぐ小物です。チェーンウオッチャーの先端はインナーギヤ×ローギヤのときにチェーンが斜めにドライブしているときに、ぎりぎり先端が触れない位置に固定すると、チェーン落ちを防ぐと言う構造です。フレームの台座にK-エッジのチェーンウオッチャーの台座もしっかり固定され、アルミ合金製のブレードもかなり剛性があって効果がありそうです。

 

電動メカでも、メカニカル装備のバイクでも16Tの歯数差のチェーンホイールで、チェーンウオッチャーを取り付けて、アウターギヤ×ローギヤの状態から、インナーギヤへの変速試して、フロント変速のインナーギヤの内側へのチェーン落ち防止の効果を確認できたので、周りのライダーにもお薦めしようと思っています。50×34Tなど、フロントのワイドギヤ、アウターギヤ×ローギヤの組み合せを上り坂でを使うライダーほど、チェーン落ちは切実な問題ですから。ではでは。