クマさんのバイク専科

2日続けて乗っても痛くならない最適なサドル選び!

 

1日に100km乗っても200km走ってもお尻が痛くならないライダーは幸せ者です。男性ライダーも女性ライダーも、これかなと選んだサドルがフィットいて痛くならないライダーもいるのですが、それはとっても羨ましい状況です。座骨、尿道、性器、太ももなど走っていて痛くなる場所は色々です。販売されているサドルは100種類以上あります。男性用や女性用という区分もあったり、構造的には穴あき、溝付き、ジェル入り、パッド入り、パッド無し、サドル後部の幅の広いモデル、カーボンベースむき出しや、革1枚とか、薄らと革とプラスチックベースの間にパッドが入っているサドルもあります。1日目に乗って痛くならないだけでなく、2日続けて走って痛くならないことを基準に選んでいます。

 

プラスチック製のベースは、エンジニアプラスチックのみのモデルもありました。いまも一部の復刻版のターボやフライトチタニウムモにあります。最新のモデルでは、カーボン繊維のチップを混入して補強した、変形しにくいモデルが一般的になっています。フィジークのアリオネkiトライアスロンのような厚いパッドのモデルでも、座骨の先端が当たるサドルの中央の部分が、硬いベースに底突きして、鼠蹊部が圧迫されて血行が悪くなって、細胞がダメージを受けて炎症を起こして、床ずれのように痛くなり、ライドの後半にはダンシングで走りたくなるライダーもいます。

 

ボクの場合は体重が20km近く変わってから、それまで使っていたベースがカーボンチップで補強されてへたりにくくなった、アリオネやアリオネのトライアスロンでは、50kmも走ると、パッドは柔らかいのですが、座骨の部分とサドルの中央のカーボンチップ補強されたベースに底突きして、お尻の床ずれ的な痛さで毎週末のライドが苦痛でした。快適なサドル探しは2年に渡りました。サドルくを交換しては前後位置、高さ、取り付け角度を調整して、100kmから200kmを走ってチェックしました。セライタリア、セラサンマルコ、セラロイアル、ブルックス、フィジーク、SMP、手に入れて試したサドルは、買い物かご3杯にいっぱいになりました。

 

そんな中で辿り付いたのが、30年くらい前のセライタリアのターボマチック2でした。復刻版のターボも試しましたが、似た乗り味でしたがスチール中空構造のレールの付け根にサスペンション付きの、ターボマチック2の方が快適でした。30年も前のモデルなので入手は大変でした。それでも海外や日本のフリーマーケットやネットオークションで探してもらい、6個ほど手に入れました。その中の1個を、アリオネR1では座骨の触れる部分が痛いという、Nチーフプロデューサーに貸し出しました。佐渡ロングライド210kmで痛くなっていたお尻の部分は、2週間、3週間経過しても、今だに押すと痛いそうですが、先々週のマジカルミステリーツアーで貸し出したターボマチック2は快適だったそうです。早速、ユーズドですがネットで探して手に入れたそうです。

 

小美玉のイタリアンのスタッフだったOさんのサドル選び!、いつも美味しいイタリアンを食べさせてくれる、小美玉のイルコンパーニュで修業していたOさんは、ジオスのユーザーでしたけど、本格的なカーボンバイクが欲しくなって、スポーツバイクつくばマツナガでルックを手に入れて走り出しました。走り出してしばらくして、膝関節の痛みが発生したそうでショップに相談に来て、スタッフからマジカルミステリーツアーでクリートの位置を調整してもらえることを聞いて、次の週の土曜日が都合がいいと、マジカルへ参加することになっていました。

 

日曜日のライドから帰って来たところに、Oさんがショップに居て、クルマに収納していたバイクシューズと、足踏みを見せてもらい、膝関節や筋肉や靱帯の確認をさせてもらって、クリートの前後位置、取り付け角度、内外の位置を調整して、後日走ってみて、それ以後、膝関節の痛みは発生しなくなったそうです。週末には、土曜日のマジカルミステリーツアーに参加して、固定式のローラー台にルックをセットしてフィッティングしました。キャッチ&リリースはスムーズでしたが、ペダリングは上死点と下死点で脚が停滞してケイデンスが上がっていませんでした。サドルが高いようです。

 

下死点で右脚を止めて、脚を真っすぐに伸ばしたとき、足の甲が水平になる高さにするには、サドルの高さが10mm近く高いことが分かりました。ルックはスペーサーで調整する特殊な構造のカーボンシートポストですから、マストタイプのシートチューブからシートポストを抜いて、もっと低くできるか分解してみました。スペーサーはほとんど外されていて、3mmしか低くできませんでした。というわけで金ノコの登場です。シートチューブを7mmカットすることになりました。シートチューブの切るラインにビニールテープを巻いて、シートチューブの中にはカーボンの切り子が入らないようにティッシュを詰め込みました。

 

シートチューブの上端を約6、5mmカットして、金ヤスリで0、5mm削って平に仕上げました。シートポストを差し込んでボルトを締めて固定しました。サドルをセンターに固定して、少し負荷の高い設定にしてペダリングしてもらいました。ハンドルバーの上の直線部分を握って腰を前後へ動かしやすいようにして、5分ほどペダリングしてもらいました。ペダリングしていると自然に腰の位置が移動して、クランクを踏み込みやすく、回しやすい位置になりました。その腰の位置をぴったりサポートするように、サドルを後ろへ移動しました。ルックのシートポストは固定ボルトやヤグラを大きく前後へ移動できる優れた構造です、

 

走り込んで行くと、座骨が触れる部分に痛みが発生して、サドルを交換したいと思っていたそうです。スポーツバイクつくばマツナガには、試乗サドルが用意されているので、いくつかのサドルを試していたようです。たまたま試していたのがカーボンチップでプラスチックベースが補強されているモデルでした。体格に合ったフィジークのアリオネスタンダードも試していましたが、カーボンチップ補強で、サドルとしては使い込んでも変形しにくいのですが、しなやかなパッドが張ってあっても、座骨の部分が硬いベースに底突きして痛みが発生していたようです。

 

プラスチックベースに補強の入っていないフッック版のモデルを2つ選んで、セライタリアのフライトチタニウムをセットして、試乗してもらって快適だったそうで、ブラック仕様のフライトチタニウムの取り寄せに決まりました。お尻が痛いのではライドを楽しめませんからね。快適に走るには、サドル選びや前後位置や取り付け角度や高さ調整が重要で、さらに、快適なパッド付きのバイクパンツ、摩擦を減らしパッドのクション性やしなやかさを保つシャーミークリームを塗ること、全て重要です。ではでは。