クマさんのバイク専科

日本のウインブルドンが終わってしまった

錦織選手が2年連続で途中棄権して、日本のウインブルドンが終わってしまいました。もう早朝に起きなくても良くなりました。ATPランキングポイントのかかった大会スケジュールは、10年前からとっても厳しくなって、次々に上位の有力選手が、それまでよりハードな大会スケジュールや、ATP ポイントの算定方式による厳しさを理由に去っていきました。伊達公子なども世界のトップに迫りながら体力の限界を超えていると引退して、杉山愛が日本の女子のエースになりました。


プロテニスプレーヤーはATPランキングを気にすると、ストップ&ゴーを長時間繰り返す試合の数の多さに疲弊して、疲労を蓄積して故障の可能性リスクが高くなると言われていました。ケガや体力の回復を理由に大会へ出場しないと、瞬く間にランキングは低下していき、決勝戦までの試合数を減らす大きなメリットがある、トーナメントのシード権を失います。


ランキングが低下すると、グレードの高い大会への参加や勝ち上がりが難しくなります。オープンと言ってもトーナメントのクオリファイを勝ち上がってきても、シード権のある選手と比較すると試合数が増えて、1日または毎日試合で疲労が蓄積してトーナメント形式なので絶対的に不利になります。ATPが莫大な放映権料やスポンサー料を獲得するために大会数を増やし、試合数を増やして回復する時間を与えないほど高負荷となって、才能のある選手の選手生命を消耗させているとしたら、プロテニス界にとっていいことなのか?。そろそろ見直しの時期が来ているのでは。


スポーツマスコミも、甲子園などの高校野球の投手の肩の消耗を帰り見ない連投を許す体質を続けている高野連。そして、プロテニスプレーヤーの消耗品扱いを、日本人選手の活躍だけを取り上げるだけでなく、冷静になって、スポーツの健全化にスポットを当てたらどうなんだろう。ジョコビッチ選手も錦織選手も万全ではない状態でウインブルドンへ臨み、芝のコートを去って行きました。


オリンピックまで1週間間隔でメジャーなトーナメントが隔週で開催されます。リオデジャネイロオリンピックのテニス、錦織選手は大丈夫なのかな。本当に脇腹の筋肉を痛めているだけなのか。ウインブルドンではサーブのスピードを8分くらいに抑えて打っていたけど、鍵盤近くの炎症とか、脇腹の肉離れなら、筋肉痛とは分けが違います。最低でも4週間の安静が筋繊維の回復に必要ではないのだろうか。そこから100%へもって行くには相当時間がかかるはず。


確かに人気大会をマスコミが開催・後援していたり、チケットを売り、試合を世界に向けて放映してお金を稼いでいるるのだから。相手が巨大マスコミなだけに、マスコミは系列化していたり、直接の視聴率競争や放映スポンサー獲得でもライバルだから、お互いに批判しにくいだろうな。でも、そろそろ偉そうにしているスポーツ評論家も、過密な試合数のデメリットを言うべき時にきている感じがするんだけど。


スポーツ選手を、プロだろうとアマだろうと、マスコミの視聴率や聴取率を獲得したり、発行部数を稼ぐためのコンテンツとして、選手を道具や消耗品にしてはいけないんだ、競技団体も選手も代理人もスポンサードやペイメントだけでなく、そういうアスリートの心と体を守る部分でも、もっと真剣に話し合うべきだと思います。


自転車競技ではジュニアギヤという、ギヤ比の重さを制限しています。フリーのトップギヤが14Tというヤツで、チェーンリングにも制限があります。育成している選手が重過ぎるギヤ比で走って、将来脚の故障を起こさないための措置です。それはルールとして正しいと言えるでしょう。ヨーロッパでもそういう制限がかけられています。でも、日本とヨーロッパでは少し違う部分があります。それは、コースの勾配の制限と距離の制限です。日本サイクルスポーツセンターのサーキットをぐるぐる走らせれば、負荷は大きいと思いますけど。ではでは。