クマさんのバイク専科

ブレーキレバー&変速レバーの設定

クリートの位置、サドルの位置、そして、フィッティングで最後に煮詰めるのが、アナトミックデザインやシャローなどのドロップバーの取り付け角度と、づtrむの長さや設定する高さや、ブラケットを固定する位置です。ロードレースでもロングライドイベントでも、走行中にもっとも長く握っているのがブラケットですから、快適に走るにはグリップ位置の遠さや高さやブラケットの上の面の取り付け角度や、ドロップバーとのすロープが重要な設定のポイントです。ブラケットの形状によってその位置の設定は微妙に変わります。
 
 
 
ブラケットの太さや手に当たる面の形状、ブラケットの上の面の角度などの設定が最適化されていないと、上半身を深く曲げたり姿勢にもよりますが、長く走るとブラケットの上の面の取り付け角度によって、手首にストレスが発生したり、力を入れやすいブラケットのスロープの角度に設定されていないと、力を伝えにくかったり、一定速度で巡行するような時に、腕を伸ばして上半身を支える時間が長いと、手の平が痛くなったりすることがあります。
 
 
 
ブラケットやブレーキレバーのデザインは、メーカーやモデルによって特徴があります。ブラケットのデザインは中央をグリップしたり、先端を握りやすい形状にして遠いグリップポジションを実現したりと、独特のデザインでまとめられています。カンパニョーロのエルゴパワーは、ブラケットが細く絞り込まれていたり、先端に向かってブラケットの上の面のアールがきつくなって、先端が軽く内側へ曲がった、典型的な中央と先端の2ポジションが想定されたデザインで握りやすさで定評があります。
 
 
 
ブレーキレバーの形状もそれぞれ工夫されています。ブラケットを握ったまま、上から人差し指と中指を伸ばして、指先がおさまる部分がへこんでいて、指先がかかりやすい形状のデザインを採用しています。メカニカルの場合、カンパニョーロは3本のレバーに1つ1つの役割が割り振られています。シマノはブレーキレバーと変速レバーを兼ねていて、ブレーキレバーの内側のレバーがリターンの変速レバーです。スラムは独特で、ブレーキレバーの後ろの変速レバーを深く押すとリターン、浅く押すとトップギヤ側へ変速します。ユニークナ機構ですよね。
 
 
 
日本のシマノ、イタリアのカンパニョーロ、台湾のスラム、変速とブレーキをコントロールするレバーの握り(ブラケット)の部分の長さ、ブラケットの上の手に当たる面のアール、グリップ部分の太さなどの形状は、メーカーやグレードやモデル、そして年代によってもアナトミックデザインとか、バイオメカに素敵デザインを取り入れていますが、それぞれデザインコンセプトは違っています。
 
 
 
ブラケットの握り具合、手の平への圧迫感も、ドロップバーの取り付け角度やブラケットの取り付け位置や、ブラケットの上の面の取り付け角度で手の平への圧迫や手首へのストレスが大きく変わったり、手の平への圧迫になって痛みが発生したりします。シマノはデュラエース、アルテグラ、105のメカニカルはほぼ共通のブラケット形状です。電動のDi2 はブラケットがタイトになりました。全てのデュアルコントロールレバーには、ブレーキレバーの開きを調整するネジが付いていて、ドロップ部分を握って指先を届きやすい設定にできます。
 
 
 
ブラケットの位置がライダーに合わせて設定できていないと、ブラケットの上の面と、ドロップバーが作るスロープに手を乗せると、手首に妙にストレスがかかることがあります。しかも、グローブをしているにも関わらず、10kmも走ると手の平側がまっ赤になって痛くなるのでは話になりません。50kmとか100kmと長く走っていると、手の股が圧迫されて血行が悪くなって、お尻と同じく床ずれ的に痛くなったりする事あります。ジェル入りのグローブで圧力を分散する事も大事ですが、ブラケットの取り付け位置を最適化する事で、手の平への圧迫を分散できて痛みを解消できる可能性があります。
 
 
 
ブラケットの位置の調整は、上半身の傾きや、腕を真っ直ぐに伸ばして支え、ブラケットを押すようにしてグリッするのか。上半身を深く曲げて、腕を肘で90度近くまで曲げて、ブラケットを引いたり押したりして、ペダリングしているかで取り付け角度が違います。低い姿勢をメインに考えて、肘を曲げたときにブラケットを握ったとき、手首へのストレスのかかり方が違います。腕を真っ直ぐにつっかえ棒のようすると、上半身の重さを手の平で支えて圧力は高まります。腕を曲げた状態では、手の平への圧力は下がり、引いたり押したりして、ペダリングする脚の反力を生み出して支えたり、バランスをとっているので、ブラケットへの力が分散されます。
 
 
 
パワーを発揮して快適な走りを実現するには、ブラケットの取り付け位置や角度の調整は上半身の曲がりに合わせることが重要です。上半身を低く構えて、腕を肘で90度近くまで曲げて走るライダーは、ややブラケットを前上がりに設定して、手首へのストレスを分散できます。スペインのヒルクライマーやランスアームストロングが、ブラケットを角が生えたようにブラケットを前上がりに設定しているのがそれです。
 
 
 
コンフォートライド、ロングライドでもほとんどブラケットを握って走る時間が長くなります。しかも、腕を真っ直ぐに伸ばしてブラケットをグリップして走ります。そういうライダーはブラケットの上の面がほぼ水平か、やや前上がりにすると、手首へのストレスもなく、支える手の平への圧力が分散されて、痛みが発生しにくい設定になります。
 
 
 
シマノはデュラエース、アルテグラ、105の上位グレードのシフトケーブルで変速操作するメカニカルのブラケット形状はそっくりです。ブラケットはやや太い握りで、上の面はての平に馴染むよう、馬の背のようにフラットなデザインになっていています。アールが1つとか2つで構成されたシャローや、握りやすい断面形状やアールで構成されている、アナトミックデザインのドロップバーとブラケットの上の面とで作ったスロープの形状で、実現、手の平が痛くならない設定にできるでしょう。
 
 
 
しかし、シマノの電動メカのDi2は、ブラケット形状が絞り込まれて、ブラケットの上の面がよりフラットな形状のデザインです。グリップ位置は、少し近くてゆとりがあります、ドロップバーとブラケットの付け根、ブラケットの中心部、ブラケットの先端の3ポイントを握ります。しかし、スラムのeタップはスペシャのインストールすら間に合わず、アフターマーケット用を回しているという噂です。
 
 
 
ショップ向けは7月に供給という、当初の輸入元のインターマックスの約束が守られず、本格的な供給は9月になるという情報が入っています。新しいブラケットとレバーの形だから、自分も使ってみて、ベストな設定を研究したいと思うんだけど、何だかな状態ですね。スラムの11段の電動&ワイヤレスメカのeタップに興味のある人は、早めにショップへ予約を入れておいた方がいいですよ。ではでは。