クマさんのバイク専科

日曜日のSRM のショートコースはライディングテクニック教室でした!

日曜日は快晴で気温は15度と少し寒いけど走ればちょうどいい感じでした。スポーツバイクつくばマツナガ前に8時30分に集合して、北部工業団地へバイクの基本的なライディングテクニックをできているか確認して、安全な走行テクニックを身に付けるために走りに行きました。再来週のゴールデンウイークは茂木のエンデューロだし、普段のライドでも役に立ちますからね。

 

北部工業団地の周回路は平坦で1周が1、1kmのコース、そこをトレーニングメニューを変えてグルグル集団で周回しました。最初は棒状一直線で走り、車間距離は安全を考えて1車身分開けて走るトレーニングです。集団走行の基本中の基本テクニックです。棒状一直線の走行で、安全な車間距離を保って走るには、けっこう気を付けるポイントがあります。まず顔を上げて視野の中心付近の視線を30mから50m先を見て、真っ直ぐ走ること。前輪の先端を視野の端に入れて、前のライダーの背中越しに前を見手走ります。

 

前のライダーの後輪との距離が気になって、つい後輪に視線を持って行きがちですが、あくまでも視線は30mから50m前を見ます。前のライダーがスピードを上げたり、落としたりは視野でとらえて、クランクを踏み込む力を弱めたり、回すのを止めてスピードを微調整して、1車身の車間距離を守ります。足を緩めただけでは車間距離が詰まってしまい、前のライダーの後輪へ、自分の前輪が追突しそうな時は、軽くブレーキレバーを引いてスピードをゆっくり落とします。車間距離を守って走行します。

 

それでも接触しそうな場合は、前を走るライダーの車線から、右側か左側へ車線を移してタイヤとの接触を防ぎます。そういう説明をしてから車間距離を1車身にして走るトレーニングの周回をスタートしました。ところが、いざ走り出してみると、ほとんどのライダーが前を走るライダーの後輪付近を視線で見てしまい、顔が下がっていたり、視線が下がって5mとか10mの近くを見て走っています。バイクがふらふらする原因になります。接近するのが恐いのか、車間距離を把握できていないのか、車間距離を1車身に保てないライダーもいました。

 

顔を上げて30m以上前を見て走って。コーナーでは行きたい方へ視線を移してと、声をかけながら走りました。2周目、3周目になっても前のライダーの後輪に視線を向けて走っているライダーがいました。直角のコーナーではコーナリングの基本である視線の運び方をレクチャーしました。顔を上げてコーナーの頂点を見て、コーナーが見通しなら行きたい先に視線を移して行きたいほうを見ること、それも30m以上先へスムーズに移動することをアドバイスしました。

 

ブラインドコーナーではより慎重なライン取りをして、より早く先を見通せる外側のラインを走り、顔を上げて30m以上先を見るようにします。視線を遠くに置くことで、頭の中心が路面に対して垂直が保たれて、路面の水平、体やバイクの傾きを感じ取れるので、安全にバイクを倒し込んでコーナーをクリアすることができます。周回走行しながら、片手運転で4分の1周走って、反対側の手に移動したりして、不安定な走行でバランスをとって走ってもらい、集団走行中に、止まったり、曲がったりの手信号合図をできるようになったり、両手でブラケットを握って走れる安心感を体験してもらいました。

 

手をハンドルやブラケットから手を離して、走りながら手信号の合図もできるようになるし、熱い季節のライドには必須の、バイクボトルをボトルケージから取り出して、ポップオフバルブを開けて水を飲んで水分補給をしたり、水を体へかけてクーリングしてから、ボトルケージへ戻すことができるようになります。集団走行では、サーキットエンデューロなどで1列だけでなく、2列3列と横へ並んで集団走行することもあります。2列走行してもらい2周走ったところで、最初は隣りを走るライダーと、手と手を触れるのをやってもらいました。恐くても左右のバイクが接近して走ることになります。

 

その間も2列走行、前後のライダーとの車間距離は1車身分をキープして走ります。真っ直ぐ走る、顔を上げて30m以上前を見る、足の踏み込みで車間距離の調整、ブレーキングで車間距離の調整など、ハンドリングで側方距離の調整など、瞬時にいくつものことを見て判断して実行する、こうしてマルチファンクションで神経を使いながら走ることになります。最初は車間距離が4mになったり、50cm以内に接近し過ぎたり、ギクシャクしましたが、10周を越えたあたりから、だいぶ1車身の車間距離をキープして走れるようになってきました。顔を上げて30m以上先を見て、400mくらいの白線の上を、前後輪を外さないで走れるようになってきました。

 

次は内外のライダーが手をつないだままの周回走行になります。バイクは手を繋げるほど接近します。だいたいハンドルとハンドルの間が20cmくらいになります。手をつないだままコーナーも曲がりますし、直線もスピードを合わせて走ります。足を止めたり、片手運転でブレーキを緩く利かせたリの走りになります。サイドバイサイドはかなり接近して走っても、最初ほどには恐くなくなります。つないでいた手を放して、両手でハンドルをグリップできると、かなりのゆとりと安定感を感じられるようになります。本当は肩を組んで隣りを走るライダーのドロップバーが、こつこつとバーに当たるくらいの周回走行を体験してもらいたかったです。

 

あっという間に、真っ直ぐ走ること、車間距離キープ、スピードコントロール、コーナリングを体験して、1時間半が経過していました。こんなに集中して神経を使って走ったことはないはずです。時速20km前後で、基本テクニックの入り口部分を体験しただけで、たいした距離も走っていないのに、くたくたになったはずです。ショップへの帰り道、トレーニングでくたくたになって顔を下げて、前輪のすぐ前に視線を落としているライダーもいました。くたびれた時こそ意識して顔を上げて、なるべく遠くを見て、周りの安全を確認したり、自分やバイクの傾きを感知しながら安全に走ってください。ではでは。