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メンテナンスの話 -192走目

この記事を書いていて何を言いたいのか分からない記事になってしまった気がするので、先に言いたいことをまとめます。

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・走行後、練習後のお掃除は重要です。

・1年に1回、まずは点検でお持ち下さい

・必要に応じた内容でオーバーホールいたします。

・ローラー台トレをやる方は特に汗対策を忘れずに!

というのがこの記事の言いたいことです。

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タイミング的にたまたまなのか分かりませんがオーバーホールのご依頼が増えてきています。

シーズンが終わりひと夏を頑張ってくれた自転車のメンテナンスにオーバーホールを受けていただくと翌シーズン以降も気持ちよく走ることが出来ます。

走行距離や使用状況に合わせてメンテナンスさせていただきます。

これから寒くなってくるとローラー台トレーニングを増やす方も多く、現に当店でもお問い合わせは増えております。

バイシクルマシン要らずでお持ちのバイクを使って手軽にトレーニング出来ますが季節問わず大量の汗が吹き出ることが多く、対策が必要です。

というのも、ローラー台トレーニングをガンガンにやる方ほどハンドル周辺の消耗品へのダメージが増えるからです。

外を走るときと異なり、密室で風が吹かない・自転車が移動しないことにより体質にもよりますが大量の汗をかくことが多く、その汗は風などで飛ばされずに大抵真下に滴り落ちます。

特に顔や首周りからの発汗は多くその汗は全てハンドル周辺へとついてしまいます。

これで問題となるのが塩害です。

ご存知、汗は塩分を含むため乾くと白く結晶化します。鉄を含む金属と触れると酸化を促進させてしまい、要は金属パーツを錆させてしまいます。

ハンドル軸内部にはハンドルを回転させるためのベアリングが入っていますが、これはほとんどが鉄球を使っています。通常鉄球部分やそれを守る部分(カートリッジタイプの場合はカートリッジの側の部分)などには大量のグリスが塗られており鉄球とベアリングセット自体を保護していますが、長期間の運用によりグリスは少しずつ抜け落ちてしまいます。

そこに大量の汗が浸入すると錆を発生させてしまうのです。

ハンドル軸のベアリング(=ヘッドベアリング)はヘッドチューブ上下にそれぞれ入っているのですが、それぞれ別の汚れを受けやすくなります。

上側のベアリングは今書いたとおり汗による汚れ・錆を発生させやすく、下側のベアリングはフロントホイールの巻上げにより水や泥汚れが進入しやすくなっています。

ですので使用状況によってグリスを塗り分けたり、よりベアリングへのダメージを軽減できるようグリスでコーティングしたりなどで、お客様やご使用環境によって微妙に変わるところです。

また、ベアリング以外にもハンドル周りにはワイヤーが張られていたり、当然ハンドルやステムを固定するためのネジが着いていたりと正直を錆を発生させやすいパーツは多いので、そもそもの対策として汗が付着しないようにすることと、トレーニング後に必ずお掃除してあげることが重要です。

ローラー台トレをしない方も普段からのメンテナンスで消耗品類を延命できます。走った後に少しフレームやホイールなどの水分・ホコリなどを拭って上げるだけで、だいぶ変わります。

それでも細かな粉塵等は浸入してしまいますし、消耗品類も限界はあるので定期的な交換が必要です。

何年もオーバーホールを受けていない方もいらっしゃりそれでも問題なく乗れてしまうかもしれませんが、何かが起こってからで遅いので未然に防ぐ為にぜひご相談下さい。

はっきりと申し上げますとたしかにある程度の費用とお時間は掛かってしまいます。それでも気持ちよく、安全に楽しんでいただくためには重要です。

必ず年に1回、フルでのオーバーホールが必要かというと、冒頭で述べたとおりそのときの状況によって内容を調整いたしますので年1の必要もなければ、毎回フルオーバーホールの必要もございません。(もちろんご希望の場合はそれに応じてやらせていただきます。)

ただ、どのタイミングで受けていいか分からないという方はたぶんかなり多いかと思いますので、まずは1年に1回の点検をお受け下さい。そのときの状況に応じて拝見します。

 

最後にローラー台トレの汗対策ですが、僕は固定ローラーに乗るときハンドル・ステムにはタオルを置いてトレーニングしています。これだけでだいぶ変わります。3本ローラーの方の場合、置くだけだと下に落ちて危険ですので紐などで縛ってしまうと良いかと思います。

さらに無風状態では下に垂れてしまいますので室内であればエアコンをかけたり扇風機を回したりがオススメです。

その上で乗ったあとに汗が付着していそうなところを水拭きしてあげると塩害を受けずに済みますよ♪

 

11月も終わり、2017年もラスト1ヶ月となりどんどんと寒くなっていきますが寒さに負けずに楽しみましょう!