職人マツナガ通信

1月23日

フレームばさみつくり。
プロジェクトM製作時に使う、
万力にフレームを挟むための、フレームばさみ工具がいよいよだめになってきた。
今までは、木製で自作したものをつかっていました。
四角柱の真ん中に28.6φの穴をあけて、それを二つに割って、割ったものをゴム板でとめていました。
この真ん中の穴にフレームチューブをかませて万力にホールドします。
この工具のアイデアはイタリアで学びました。
イタリアで仕事をした時に、そこの工房で使われていたんですね。
お~、これは便利と、帰国して早速まねをして作って使い始めました。
以来、ずっとこの工具のおせわになっています。
その木製の工具が、万力の圧にまけて、ついに割れてきてしまいました。
いままでは、割れたのを接着剤でくっつけて、だましだまし使っていたのですが、
ついに寿命がきた模様。
しかたがない、また木材を買ってきてつくるか、っと考えていたところ。
フッと、プラスチックの円柱があるのを思い出しました。
これで作れるかも、っということで早速材料を探し出しました。
お~、結構おあつらえむきのサイズではないか。
っということで早速加工に。
まずは、旋盤で円柱の真ん中に、28。6φの穴をあけます。
穴が開いたら、円柱の再度の、万力ではさめるように平行に削ります。
これは、フライス盤で作業できました。
お次はこれを、真っ二つに割ります。
これもフライス盤のメタルソーで加工できました。
そうして、二つに割れたものをゴム板でつなげます。
今まで木製では、ゴム板に釘で打ち付ければよかったのですが、
このプラスチックは硬すぎて釘が使えませんでした。
さて、どうするか。
いろいろ考えて、ネジ穴をつくってねじ止めすることに。
ん~、うまくいった!
早速フレームをはさんでみると、いいではないか~。
多分この工具は、ボクがフレームつくりを引退するまで使えるでしょう。