職人マツナガ通信

7月17日

つぶれちまった悲しみに。
プロジェクトMを駆る地元のMさん、
グレーチングに前輪がはまってしまい、リムを壊してしまいました。
ホィールはMAVIC KSYRIUM PRO CARBON SL UST。
2020年にお買い上げいただきました。
マヴィックケアにご登録いただいていれば、40%OFFで新品をご購入いただけます。
っというところなのですが、Mさん残念ながら登録をされていなかった。
みなさん、自分だけは大丈夫と思わずに、必ず登録をしましょう。
マヴィックケアは使えませんが、
マヴィックはリム、スポークなど補修部品を取り扱っているので修理が可能です。
今回はリム交換作業ということになりました。
まずは、ニップルを緩めてリムとハブをばらします。
ばらしたら、新しいリムにスポークを通して仮組をしてホィールにもどしていきます。
ホィールの形になったら、ある程度までニップルを均等にしめていきスポークのテンションをあげていきます。
ある程度スポークが張ったら、ダイヤルゲージ付きの振れ取り台にのせます。
このダイヤルゲージ1/100まではかれる精密ゲージです。
普通の振れ取り台は、隙間ゲージがついていて現物の隙間を見ながら作業をするのですが、
ボクはその隙間を数字化するためにダイヤルゲージを自作で取り付けました。
これで作業性がアップします。
ホィールのセンターも、別途工具センターゲージを使わずとも、
ダイヤルゲージの数字で分かります。
まずは、縦ブレをとっていきます。
当店既定の0.2㎜以内にダイヤルゲージの針がおさまってきたら、
お次は横振れです。
ホィールの左右のダイヤルゲージの数字を読んで、センターを出します。
そのセンターに向けて、ニップルを緩めたり、締めたりして0.2㎜以内にしていきます。
スポークテンションもテンションゲージチェックです。
そうして、ある程度のテンション、振れがとれたら、
振れ取り台から外して、ホィール踏み台に乗せます。
この踏み台もお手製です。
カーボンホィールなので慎重に荷重をくわえて、スポークのねじれをとっていきます。
こうしてねじれをとったら、また振れ取り台にのせて、
振れをとっていきます。
この作業を何回か繰り返していると、振れ取り台に乗せたときに針がほとんど振れなくなります。
これで出来上がりです。
こうして組むと乗り始めの初期振れが少ないホィールが組めます。