職人マツナガ通信

4月9日

もう8年くらいボクがつくったフレームに乗ってくれている神奈川県のF巻さんがフレーム修理でご来店されました。
トレーニング中にガードレールに激突してしまい、カーボンのトップチューブが破壊してしまっていました。
カーボンは破壊限界点がアルミやクロモリよりたかいので衝撃にはかなり強いのですが、
その破壊限界点をこえる衝撃がくるとものすごく派手な壊れ方をします。
(F1レースでの事故発生時のドライバーの生存率があがったのはこの頑丈なカーボンシェルコックピットのおかげという話をききます)
まさにそんな感じの壊れ方でした。
幸いにして身体の方は大事に至らなかったようで、すべてフレームが吸収してくれたようです。
もしこれがもっと強いフレームで壊れてくれなかったら衝撃力が身体のほうへもろにきて、ものすごい勢いで投げ飛ばされていたのではないでしょうか。
修理はトップチューブとダウンチューブの差し替え作業となります。
ご希望では、トップチューブを少しスローピングにしたいとうことだったんですが、
さすがにラグの変更はできなことはないのですが、新しいフレームを作るより手間と費用がかかってしまうのでこちらはあきらめて頂くことに。
でも、チューブの差し替えは以前にはなかったような高弾性のものに変更できたりします。
実はF巻さん、フレームチューブは差し替えは2度目になります。
この間にもフレーム再塗装していますので、3回新品同様にうまれかわっています。
一粒で3度おいしい思いをされているのではないでしょうか。
費用的には新品フレームを作るときの1/3位かかるのですが、
カラーものり味も変わってくれるので新車を買うことを考えるとお小遣いの有効投資になるのではないでしょうか。
さて4度目の生まれ変わりはどんなバイクになるでしょうか。