職人マツナガ通信

5月18日

木リムホィール組です。
ルックを駆るOさんからのご注文です。
木リムは、イタリア製、ギザロ社のもの。
ボクの師匠である,アマンダスポーツの千葉さんが、オリジナルの設計でオーダーしているものです。
SBTMでは、これを前輪用としておすすめしています。
後輪も、体重が軽量級の人にはおすすめですが、踏力のある人にはちょっと柔らかすぎますね。
メリットはその振動減衰性です。
リム重量は結構重いのですが、メチャクチャ振動を減衰させてくれます。
ホール数は36,柔らかい木なので、これくらいは必要のようです。
SBTMでは、デュラエースのハブ、高張力のサピムのCX-RAYスポーク、ヴェロフレックスの柔らかいチューブラータイヤの、
組み合わせが人気です。
組み立ても、金属のように均一ではないので、癖があります。
コツは、金属リムの時のように、あまり精密に振れの数字をおわないことです。
いつものように、ダイヤルゲージ付の振れ取り台で、張力、振れととっていきます。
まずは縦ぶれをとります。
縦ぶれがとれたら、一度振れ取り台から外して、
自作のホィール踏み台でホィールに加重をかけます。
そして、また振れ取り台にのせて、バルブホールのところで、
ホィールセンターの数字をだして、それにめがて、ニップルを締め込んでいきます。
こうやって、縦、横ともある程度振れがとれて、張力があがってきたところで、
またまた、ホィール踏み台にのせて、体重をかけて、馴染みをだします。
この作業を何度も繰り返します。
そうして、踏み終わった後、振れ取り台にのせた時、縦、横ともにダイヤルゲージの針がふれなくなったところで、
テンションゲージでスポークの張力をはかり、張力がでていれば完成です。
こうやって、組めば、金属リムのホィールはほとんど初期ぶれがでません。
が、木リムは、柔らかいせいか、ホィールを使っていると、
ニップルの部分がどうしても木にめりこんでしまようで、
初期ぶれがでやすいです。
なので、Oさん、300~500km位のったら一度、ホィールをみせて下さいね。

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