職人マツナガ通信

9月15日

ホィール組。
先日持ち込まれた20インチバイク「ペース」のホィール組換えです。
10スピードハブから、11スピードハブへの交換作業です。
まずは、2本のホィールをバラバラにします。
そうして、必要なリム、ハブ、スポークを取り出します。
まずは、ハブへのスポーク通しです。
リアハブの場合は、フリー側と非フリー側でスポーク長が違うので要注意です。
さらに、最初に入れるスポークの位置関係がありまして、これを間違えてしまうと、
仮組時点から逆戻りで、最初からやり直しとなってしまいます。
SBTMでは、特に指定のない限り、進行方向に対してスポークががんばれるイタリアン組で組みます。
ハブにスポークが通ったら、リムにスポークをいれていく仮組作業となります。
ここでも最初にスポークを入れるリムの穴が決まっていてます。
今回は6本組となります。最近は少なくなりましたが、極まれに強度のいるホィールには8本組をします。
片面できたら、逆面です。この時に最初にハブに通したスポーク位置が間違えていると、
スポークの出方が違ってきて、ふりだしにもどるになります。
こうして仮組が終わったホィールを、ダイヤルゲージ付きの振れ取り台にのせます。
ボクが教わったホィール組は、まずはたて振れからとります。
SBTMでは、最大ふれ0.2mmまでとっていきます。
縦がとれたら、横に振れにいきます。
ただし,慣れてくると、縦をとりつつ、ある程度横振れもとれるようになります。
ダイヤルゲージ付きの振れ取り台の最大の利点は、
センターゲージがいらないということです。
ダイヤルゲージでホィールの左右を計り、センターを計算してだします。
なので、最初から正確なセンターを確認しつつ、振れ取りが行えます。
こうやって、ある程度振れがとれたら、振れ取り台からホィールを外して、
しごいたり、踏んだりして、スポークのねじれをとっていきます。
そうして、もう一度振れ取り台へのせて、また振れ取りしていきます。
この、外したり、のせたりを3~4回くらい繰り返して、
最後にテンションゲージでスポーク張力をはかり、
目指している張力がでていれば完成です!
昔は、このホィール組ができれば、自転車屋さんとして一人前なんていわれていましたが、
最近はこの作業をする自転車屋さんも少なくなっているようですね。

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