職人マツナガ通信

8月16日

今日ウレシイ電話がありました。
10年位前にボクのフレームを乗っていてくれた鎌倉のFさんからです。
10年の間に色々なものを乗り継いでみたが、
結局ボクの作ったモノが一番よっかったので、
またオーダーをしたいということでした。
なんとも、また、職人冥利につきるお言葉。
こういう声をきくと、
一段とものつくりにもっと精進しなきゃいけないな、
と自己嫌悪もでてきます。
今はいろいろなシゴトがあり、しかたがないのですが、
フレーム製作にかけられる時間と精力がちょっと少ない。
今後の課題で、もっとものつくりに時間をかけられる、
フォーメーションつくりをしなければいけませんね。

昨日かいた読売新聞の取材ですが、
本日付けのつくば版にのったそうです。
残念ながら、うちは読売ではないので、
その詳細はわからず・・・・・。

イタリア就職記 (8)

とても良さそうな工房が見つかり、
紹介までしてくれるという人があらわれ、
その人に自分のセールスレターを渡して、
とここまではトントン拍子。
ウン、今回はご縁があるかなと思いきや、
年が明けて91年、
待てど暮らせど何の音沙汰もない。
紹介者のK氏に連絡しても、
長期海外出張とやらでつかまらず。
いやはやどうしたものか、
別なところを自分で探さなければいけないかな、
と思い始めた矢先の4月にK氏から、
出張の途中でイタリアへ寄るから、
直接紹介するので、一週間後にイタリアへ来いという連絡がはいった。
なんと、一週間後である、一週間、メチャクチャですね。
さあ、それからが大変、チケットを探し、
工房までの行き方を調べて。
その工房はミラノから60kmくらい離れたところにあり、
空港についてからローカル線に乗らなければならないことがわかり、
さらに、このローカル線が日に1本くらしかでていないものなので、
乗り遅れたらまた次の日までまたなければならない。
まだ、イタリア語も大して勉強していなかったので、
はたして行けるのかどうか少し不安はありました。
とにかく準備期間が一週間しかないので、
なんのかんのいっているヒマはなく、
とにかく一番重要なことだけを優先に準備して、
サンプルにつくったフレーム一本と、
日本製の優秀な高弾性のカーボンチューブをもって、
イタリアへ面接に成田を飛び立ちました。