職人マツナガ通信

10月19日

接着です。
ラグパートができあがりましたので、
お次はカーボンチューブの接着作業です。
プロジェクトMの特徴である、
ローづけ(溶接)+接着構造がよくわかって頂けると思います。
通常カーボンだけでフレームを作ろうとすると、
一体成形ものにしろ、ラグを成型するにしろ、
成型するための型を作らなければなりません。
たい焼きを作るときをイメージしてもらえるとわかりやすいとおもいます。
あんこをいれた小麦粉をまるめたものをタイの型にいれて、
型をとじて焼くとタイの形としてやきあがりますよね。
この時の型と同じ役割のものです。
なので、フレームのサイズごと、ラグの形状ごとに、
いちいちの型を作る必要がでてきてしまいます。
同じものを沢山つくるのであれば、
この方法はマッチしるのですが、
オーダーメードで毎回違うものをつくるには、コストがかかりすぎます。
プロジェクトMは、型をおこすところを、
ローづけ(溶接)構造することで、簡略化をしています。

Kさんのカーボンチューブの構成は、
ダウンチューブには、通常径の超高弾性チューブを配置。
シートとトップチューブは、マスプロメーカーが高弾性といっているクラスのチューブを配置します。
プロジェクトMの超高弾性チューブは、弾性率の高い炭素繊維だけを使っているわけではありません。
炭素繊維の特徴で、高弾性のものは、引っ張り強さがあまり強くありません。
逆に、弾性率の低いものは、引っ張り強さが強くなるという特性があります。
弾性率はねじれに、引っ張り強さは折れに、それぞれ特徴を発揮します。
なので、プロジェクトMの超高弾性チューブは、
超高弾性炭素繊維と高弾性炭素繊維との複合チューブとなっています。

まずは、カーボンチューブを図面の寸法にあわせてカットしていきます。
炭素繊維は、竹を切るような感じですのえ、
ノコで切ると、引きつってしまうことがあるので、
サンダーでカットして、グラインダーで突き合わせの成形をしていきます。
カット時には、専用のガイドチューブを差し込んでカットしていきます。