職人マツナガ通信

3月7日

スポークテンション。
最近カーボンリムのバラ組ホィールの御注文をよくお受けします。
カーボンリムはメーカーによりスポークテンション(張力)を指定していますので、
組むときには要注意ですね。
アルミリムと一緒にやってしまうと、リムを壊してしまう、なんて事にもなりかねないです。
まずは、メーカーの指定を確認です。
張力は画像のような専用のテンションゲージを使います。
でも、どんな作業でもそうですが、マニュアル通りにいかない場合が多々あります。
そこは経験で落としどころをみつけていきます。
アルミ、カーボンのようにかたい変形率のすくないものは、やりやすいのですが、
木リムは相当に手強いです。
リムがやわからいので、やたらにテンションをあげてもちゃんとした円にならないんですね。
これも経験。
ボクがはじめて木リムを組んだ二十数年前。
経験がなく、アルミと同じように振れをとっていきました。
どんどん張力をあげて、バッチリ完成した、と思ったんですね。
ところがあくるひ、ホィールを見るとフレフレ状態。
引っ張りすぎたスポーク張力にまけて、
リムが曲がってきてしまったんですね。
この時、ただただしめりゃ、いいってもんでもないんだ、っと勉強させてもらいました。

また、これと同じように、超軽量の薄肉リムを組んだとき、
やはり張力を上げすぎて、ニップルホールが浮いてきてしまったことも・・・・・・・。

ただ、ただ、ひっぱりゃいいもんじゃない。
これって、ホィール組以外にもいろんなことに応用しています。