職人マツナガ通信

10月17日

FさんのプロジェクトM、最終工程仕上げです。
つけるべきものすべてがついたら、細部の仕上げです。
はみ出た接着剤やロー材をやすりやサンドペーパーで磨いていきます。
この時に、フレームの細部までチェックします。
こうして一台できあがりです。
まさに手間の塊というものですね。
フレームビルダーという生業。
もともと、手先、人付き合いと両方、そう器用ではない自分が、
いまだに続けられているというのはどうしてか時々考えます。
フレームを作ることだけにこだわるのなら、メーカーに勤めればなんとかなるかもしれません。
ボクの場合は、作る相手が見えるということが大事だったような気がします。
なので、メーカーにはいり、誰が乗るかもしれないフレームを作るのはあまり気が向きませんでした。
そうなると、純粋なオーダーメイドの製作となります。
しかし、純粋なオーダーメイドだと、生産量はたかが知れてしまいます、
なんせ作るのはボク一人なのですから。
そうなると、メシはくえるの、っという問題がでてきます。
そういう悩みを解消したスタイルが今のお店の形態です。
生産量はホントに少ないですが、まさにオーナーにあった一台を、
ボク一人で手作りできます。
まあ、継続できるのは、オーナーあってのこと。
ご注文者がなくなれば、必然的にボクの仕事もなくなります。
ご注文者がいる限り、作り続けますね。